湯煙銀玉紀行(第5話)
いよいよ勝負の時と、勢い勇んで店内に入店した僕ら。
絶対に負けられない戦いがそこにはあるッ!
リリーさんはスロットを打つので、パチンコ専門の僕とは店内で別れ、僕は1人でパチンコの島を見に行きます
客付きはまずまず。店内にて機種を確認すると、一時代前の機種がずらり。懐かしさもさることながら、最新台を購入することができないほど儲かっていないのかと心配になります。
距離的、時間的、両面から考えても、今さら他店に移動することもできないしなぁ、と死を覚悟しましたが、……言い換えれば近くに競合店がないから、最新台を導入せずとも客が来るのだろうと判断(失礼)。
ひととおりパチンコの島を見たのち、前に打ってよく出た覚えがあるAKBの台を打つことにしました。しかしこれが回らない。このまま打ち続けたら、簡単に数万が溶けそうな雰囲気だったので、慌てて台を移動することに。
どれが良いかと思って台を見て回ると、仮面ライダーV3があったので、そちらに座ってみます。打ち始めたところ、さっきのAKBよりは回るものの、満足はできない水準です。しかしまぁ、他の台でこれよりも状況が上向くことはなさそうなので、勝負を続行することに。
1万円ちょうど投資したところで見事に大当たり。その後、連荘にも恵まれ、2時間程で結構な出玉を得ることに成功。換金率はわからなかったものの、さすがにこれだけあればマイナスはないだろうと思っていたところに、リリーさんが来て今なら勝っているとのこと。
こんな場当たり的な企画で、2人とも勝つ確率なんて、およそ数パーセントではないだろうか。
せっかくなので、初戦を2人とも勝利で飾りたいとの気持ちもあり、ここで勝負を止めることに。
収支の結果は、ゲン+7,600円、リリーさん+6,000円。
この日の経費(全て概算です)は、ガソリン代3,000円、温泉代1,400円、土産代1,000、食事代1,500円……合計6,900円。やった、旅費が賄えちゃったじゃん!
いや、そのつもりで開催した企画なのに、何をそんなに喜んでいるのかとのご指摘もあろうかと思いますが、本当に勝てるとは思っていなかったので(苦笑)。
勝負を終えて店を出たのが、午後5時過ぎ。
僕らは帰路に着くことにしました。 (つづく)