2016-01-01から1年間の記事一覧

美食倶楽部の怪談ナイト(第7話)

(前回から繋げて、そのまま読んで下さい) それでも、することと言えば風呂に入って、寝るだけですからね。 まぁ気にすることもないだろうと、さっそく私達は風呂を済ませることにしました。 風呂上がりに、ベッドに横になってテレビを見ていたんですが、朝…

美食倶楽部の怪談ナイト(第6話)

『軽井沢の怪』 作:ゲン *今回は各自稲川さん風のアテレコをして読んで下さい。 これは今から5〜6年程の前の話になりますかね。友人の結婚式に招かれて、軽井沢に行くことになったんです。 式は午後からだったんですが、なにせ私の住んでいる静岡からは…

美食倶楽部の怪談ナイト(第5話)

会場を出たのち、ジョイトイと感想を述べあったところ、お互いに、 「さすがに毎年は(参加しなくて)いいけれど、こうしてまた近所で開催するときに、タイミングが合ったら来てもいいよね」 といったものに落ち着きました。 毎年必ず行きたいとの感想に落ち…

美食倶楽部の怪談ナイト(第4話)

いよいよ怪宴の時間となり、淳二が壇上に現れました。出てくるなり淳二は会場の隅々まで、あますところなく、めっちゃ笑顔で手を振ってくれました。 こんなことされたら、ファンになってしまうじゃないか(笑)! まずは挨拶があり、その後、いよいよ怪談が…

美食倶楽部の怪談ナイト(第3話)

平成28年7月30日(土)、午後4時前。待ち合わせの時間から逆算して自宅を出た僕は、徒歩で会場となる『清水テルサ』に向かいます。 慣れないウォーキングかつ灼熱の日差しにやられ、すっかり汗だくになった僕は、汗を止めるべく最寄りのコンビニでボデ…

美食倶楽部の怪談ナイト(第2話)

ジョイトイをイベント同行者として確保できた僕は、大人数で、ぞろそろと行く企画ではないとの思いもあり、それ以上の同行者を募ることはせず、続いてチケットの購入を進めます。 正直なところ、このときの僕には、この『稲川淳二の怪談ナイト』なるイベント…

美食倶楽部の怪談ナイト(第1話)

夏といえば、楽しい娯楽が多い季節であります。 その中でも筆者が密かに楽しみしているのが怪談や怪奇現象を取り扱ったテレビ番組。好き嫌いが分かれるジャンルかと思いますが、筆者は好きなのであります。 しかし昨今、怪談や怪奇現象を取り扱った番組に変…

美食倶楽部歌下手王決定戦(最終話)

どえらいハンデをもらい戦いに挑んだものの、敗北を喫したゲン。 ジョイトイが高らかに勝利を宣言します。 「どうやらカラオケの腕前は、俺の方が上みたいだな」 こいつに、こいつにだけは負けるわけにはいかんのじゃ! 進退極まった僕は、最終手段に打って…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第11話)

僕の言わんとしているところを察した嫁が、僕に告げます。 「ねぇ、今さら卑怯だとか、ゲスだとか言うつもりはないけど、万が一、このルールで戦って負けてみなよ。もはやグゥの音も出ないよ」 「このルールで負けるわけないだろう。――おい、どうだ、ジョイ…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第10話)

4曲終了時点で、既に勝負は着いたようなものでしたが、まさか降伏するわけにもいきません。血の最後の1滴まで絞り出して戦うのがもののふよ。 しかしながら、音程と抑揚の狭間ですっかり混乱をきたした僕が、勝てる道理がありません。 もはやどうして良い…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第9話)

勝負に暗雲が立ち込め始めたところで、僕は嫁に告げます。 「次の『恋するフォーチューンクッキー』なんだけど、順番が来たら、俺は口パクしてるから、そっちが歌うってのはどうだ?」(*嫁は歌が上手いです) 「そんなん普通に不正がばれるでしょ」 「だが…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第8話)

カラオケルームに戻り、いよいよ決戦開始です。 2度と再びカラオケに行きたいなどとほざけぬよう、そのはらわたを食らい尽くしてやるわッ! 先攻のジョイトイが、まずはアニメ北斗の拳の2代目のオープニングテーマである『サイレントサバイバー』を歌いま…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第7話)

引き続き、カラオケ店のホールで選曲についての話し合いをする僕とジョイトイ。 「さて、いよいよアニソン以外から何かチョイスしなくては。おめぇ、何かない?」 僕が訊ねると、ジョイトイは少し考えたのち応えました。 「……アン・ルイスの『ああ無情』は、…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第6話)

平成27年12月23日(水)。天皇誕生日の祝日が、たまたま筆者の休日である水曜日と重なったため、やるなら今日しかねぇ、ということでこの日が決戦の日となりました。 午前9時半過ぎに家を出発したゲン夫婦は、途中でジョイトイ宅にて彼を拾い、その後…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第5話)

いよいよ本格的に企画へと進む前に、いつにも増して経緯が難しいので、ここで前回までのあらすじを振り返りましょう。 筆者ゲンが大のカラオケ嫌いであることを知りつつ、執拗に飲み会等の2次会でカラオケを勧めるジョイトイ。なぜジョイトイ自身も歌が上手…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第4話)

カラオケに対して及び腰だったジョイトイが、推進派へと変貌した理由。 これはもはや推測するしかないのですが、おそらくくっだらない理由でしょう。 職場の飲み会の2次会で、カラオケに行ったジョイトイ君。歌うつもりはなかったが、とりあえず歌えと上司…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第3話)

前回の終盤は、かなり婉曲的な表現をしましたが、要するにジョイトイは歌がお下手なわけです。 僕自身が音痴であるため、人の事をどうこう言えた立場でないのはわかっていますが、人の歌を聞いて、それが上手いか下手かを聞き取る力は人並みにあると思います…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第2話)

今回から数話の内容は、もはや筆者の異常心理と言っても過言ではない仕上がりです。どうぞ、心臓の弱い方は読み進めないで下さい(苦笑)。とは言っても、読まないと企画の根幹がわからなくなるので、今回の企画が読みたい方は我慢して読むしかないのですが…

美食倶楽部歌下手王決定戦(第1話)

みなさんは好きなものを3つ挙げろと言われたら、何と答えますか? 筆者は『パチンコ』、『テレビゲーム』、『プロレス』です。 え? 川崎に代表するアレは何位なのかって? ……んー、僅差で4位(笑)。お金がかかるから。行くまでのドキドキ感は、何にも代え…

美食倶楽部最大トーナメント(最終話)

ゲオルグが牛乳を口に含んだところで、ジョイトイは意を決して口を開いた。 「ゲオルグよ。お前は強い。今にして思えば、NOVさんやホリコといった美食倶楽部の重鎮達が敗れ去ったのも、無理のない話だと思う。だから俺はお前に対し、奥義とも言えるネタで…

美食倶楽部最大トーナメント(第50話)

「攻守交替!」 レフリー山本山の声で、ジョイトイの意識は現実世界へと舞い戻って来た。 俺はいったいどうなっていたんだ? 意識がはっきりしてくると、口内には牛乳が残っており、口の周りに牛乳が付着している様子もない、つまり吐き出していないこともわ…

美食倶楽部最大トーナメント(第49話)

ゲオルグのブログの内容に日本武道館は爆笑に包まれた。 それもそのはず。そこには、『暑いニャン』とのタイトルが銘打たれて、自宅敷地内でよく見かける猫が、暑さのため仰向けになり油断仕切っている写真が掲載されていたのである。 写真自体もコミカルで…

美食倶楽部最大トーナメント(第48話)

〈ファイナル ジョイトイVSゲオルグ〉 リング上で対峙したジョイトイとゲオルグ。 緊迫する雰囲気の中、ジョイトイが口を開いた。 「ゲオルグさんと言ったか」 「ええ、そうです。初めまして。よろしくお願いします」 「こちらこそ。……戦いが始まったら、…

美食倶楽部最大トーナメント(第47話)

明けましておめでとうございます。 本年につきましても、隔週程度のペースでゆっくりと更新していけたらと思っておりますので、気が向いたときに見て下されば幸いです。当面、美食倶楽部最大トーナメントを書き続けていき、完結後に新作をお送りしたいと思い…