ゲンVSドンキーコング(最終話)

 第2エリアのトロッコステージで苦戦した僕でしたが、2度のゲームオーバーを向かえたのちのチャレンジで、なんとかクリアに成功。ここまで来たら、絶対にゲームオーバーになってたまるかとの気持ちで、次のセーブポイントにたどり着きました。
 しかし、一息ついたのも束の間、ここら辺りから一気に各ステージの難易度が上がった気がしました。
以後は、相性の良いステージはすぐにクリアできるものの、相性の悪いステージにあたっては、何度もゲームオーバーを向かえて、そこまでのステージを繰り返したのち、そのステージに到着しては、少しずつ攻略法を編み出していくといった地味な作業が続きました。
 この地道な作業に没頭したところ、エリア4をクリアした時点で、時刻は午後9時になっておりました。
 やばい! ゲームの天才と思っていた俺が、5時間かかってアクションゲームをクリアできないだと!? 年のせいか!? ……いや、きっとドンキーコングが難しいんだろう(笑)。
 集中力が切れたのが自分でもわかるくらいだったのと、腹が減った、目が痛いなどの症状が出たので、僕は夕飯休憩を採ることにしました。
 そして、夕食を見ながらテレビを付けたところ、僕の好きな『相棒』(水谷豊がやってるあのドラマね)がやっていたので、夕飯後は、ついつい最後まで相棒を見てしまいました。その後、風呂などにも入ったりして、僕が再び自室に戻り、スーファミの電源を入れたのは、零時ジャストのこと。
 すると、3時間も休憩したせいか、すっかり集中力が戻っており、エリア5、エリア6と、比較的時間がかからず、1時間ちょっとでクリアできました。
 ゲームの説明書には、おそらく全てのものに、『1時間プレイするたびに、10分〜15分の休憩を取って下さい』と記載してありますが、ことアクションゲームにおいては、適宜休憩を取ることが、集中力を維持することになり、それが最大の攻略法なのではないかなどと、哲学的なことを考えてみました。
 そして午前1時過ぎ、ラスボスであるキングなんちゃらと闘うことになりました。
 少々手こずりはしましたが、所詮は、スーファミのボス。動きがパターン化されているので、それさえわかってしまえば、あとはこっちのもの。15分くらいで、僕が勝利を収め、念願のエンディング場面を見ることができました。
 こうして、計6時間半をかけて、30才の誕生日にスーファミをやる企画は、無事に終了を迎えました。
 え、荒行を終えての感想ですか? 久しぶりに眼球の奥と、右手の親指が痛かったくらいですかね(笑)。まぁ一般の方はマネしないで下さい。
 それではまた次の企画でお会いしましょう。 (完)