美食倶楽部グルメツアー(最終話)

 驚天動地。まさかのジョイトイの『カレー』ではなく、『かつ』を食いたい発言から十数分後。
 僕は仕事上のお客さんから口コミで教わった、某とんかつ屋にやって来ました。
 入店し、座敷に上がったところで、僕はメニュー表を見て、あることに気付きます。
「おっ、ジョイトイ。おあつらえ向きに、カツカレーがメニューにあるじゃないか。良かったな、最終的にはカレーとかつ両方にありつけて」
 などと言っていたところ、注文する際に、彼の口からあり得ない言葉が発せられました。
「俺は、和風ロースかつ定食」
 おおおおィッッッ! ここまで来て、頼みもしないカレーを、なぜ貴様はグルメ企画のクジに書いた!? どうしてだッ!? てめぇの血は何色だッ!
 さすがにこの暴挙には、僕ばかりか、いつもは温厚でおとなしい無双祭さんや、ホリコも、かなりイラッとしたかと思いますが、さすがに企画の終盤まで来て、ジョイトイ氏と揉め事を起こしてはならないと思ったのか、みんな粛々と注文した物を食べた次第です。
 ちなみに注文したのは、僕とホリコがヒレかつ定食で、無双祭さんがロースかつ定食だったのですが、ホリコは肉が柔らかいと絶賛。僕と無双祭さんは、まぁ平均をやや上回る程度の味との評価でした。まぁ、人それぞれ好みはあるよね。
えっ、ジョイトイの評価ですか? 文句なしに美味いと言っていましたが、まぁ、この期に及んでカレーを食わない男の意見は、右から左に聞き流して良いでしょう。
 最近のチェーン店でよくあるご飯、味噌汁、キャベツ食べ放題といったサービスはないですが、職人の提供する『かつ』的なものを求めている人には、オススメできるのではないでしょうか。詳しい店名を知りたい方は、また筆者の方まで、お気軽に声をかけて下さい。
 食事を終えた僕らは、解散の運びとなり、まずホリコ、ジョイトイを家まで送り(2人は近所)、その後、無双祭さんを送って行き、僕はパチンコ屋経由で帰宅(笑。沼津で負けた分を取り戻したぞ!)し、今回の企画を終えたのでした。
 さて、今回の企画の総括ですが、ギャンブル的要素を組み込んだことにより、盛り上がりはしたと思います。そうクジを引くまでは(笑)。しかしながら、空気を読まずに『カレー』などという、アンチテーゼを持ち込む人が居た結果、昼そば、夜カレー(結果的には、かつですが)が決定し、なんの希望もなく、大の男4人が伊豆をふら付くといった、ある意味、地獄絵図が展開されました。
 やはり仕事をしているいい大人が、休日に予定を空けて集まる以上は、それなりの楽しみとして、ある程度のもの(昼に伊豆で海鮮丼は固定など)がないと、移動中の車内の空気が、それはそれは凍りつくので、以後、気をつけたいとは思いました。
 とはいえ、今回の企画の盛り上がりはともかく、話としては、ジョイトイがカレーというクジを入れ、引いたことで、盛り上がった感は否めません。ここが笑いの難しいところなんですよね〜。
 これからも企画参加者がある程度楽しめた上で、当ブログの読者の方も楽しめる企画を発案していけたら良いと思います。
 それではまた次回の企画でお会いしましょう。 (美食倶楽部グルメツアー 完)


CAST


ゲン(そば・ラーメン)
ジョイトイ(かつ・カレー)
無双祭(寿司・海鮮丼)
ホリコ(スペイン料理・牛)

スタッフ


文章:ゲン
シリーズ構成:ゲン
テーマソング:中村あゆみ翼の折れたエンジェル
制作統括:ゲン