デッドリードライブ 〜飯田篇〜(第1話)

 2011年、7月末週。あの男から僕に着信が入りました。
「私だ、マイク・ハガーだ(わかる人だけ笑って下さい)」
「またそのネタかよ。もう飽きたよ」
「うるせぇよ。で、用は何だ? ハルロー・オブ・ジョイトイ先生よ?」
「クククク。聞いて驚くな。実は少し早い盆休みが取れちまってな。来週、1週間まるまる休みになったんだよ」
「つまり、7月30日(土)〜8月7日(日)まで9連休と?」
「そういうことだ。そこでおめぇさんも休みの今週末に、何かやろうじゃないか」
 ジョイトイの誘いを訊いて、僕はある事を閃きました。
「そういや俺も、まだ夏休みが余っているんだよなぁ(ちなみに僕の勤め先は、6月〜9月までの期間中、都合の付く日に、4日休んで良いことになっています)。こんな機会もあまりないし、この際、俺も8月1日(月)に休みを入れて、1泊2日でどこかに行くのも面白いかもしれねぇな。月曜が休みなら、日曜にフルで遊んでも翌日に差し支えないし」
「泊まりか。それもいいな。しかしながら、泊まりで行く候補地は、どこがある? こないだの金沢のように1泊2日で行くのに、ちょうどいい観光地が俺には思いつかんが」
「まぁ何を言っても、全ては俺が明日、職場で休みが無事にもらえればの話だからな。休みが取れたら、その報告がてら、幾つかのプランを提案するから、その中から選ぶってことで、どうよ?」
「わかった。それはそうと男2人で行くのも寂しいな」
 フフ、この男。暗に無双祭さんを誘っておる。
 そう察した僕は、ジョイトイ氏に応えました。
「さっきの話に平行して、無双祭さんにも声をかけておこう」
「わかった」
「じゃあ、とりあえず明日また詳しい話をしよう。さらばだ」
 通話を終えた僕は、翌日、会社で夏季休暇を申請。無事に許可を頂きました。
 ここまでは静かな立ち上がりですが、次回はいきなりクライマックス。相当荒れます。
 今作の構成を考えると、旅に出るまでも長く、エンディングにちょっと変わった趣向をこらしたいと思うので、けっこうな長編になるかもしれません。 (つづく)