原付の旅① 清水〜甲府220キロ (第5話)

 仕事を終え、晩飯を食い、さて、そろそろ今日の書き込みをしようかと思っていたときのことです。僕の携帯の着信がなりました。相手方は親戚の兄さんから。
「ども、なんでしょう?」
「もう仕事は終わった?」
「ええ」
「今から浜松に行くから付き合ってくれ」
「は、はいィ!?」
 というわけで、どういうわけか19:30から、浜松に行くことに。浜松駅のコインロッカーに荷物を入れる用がある(怪しい仕事ではござらぬよ)そうで、そのお供です。
 軽だったけど、高速をつかったので、21:00には浜松駅に到着。意外に早くつくものですね。浜松市街に30分くらい滞在し(この頃、なんで平日の夜に浜松にいるのか、不思議で仕方がありませんでした)、21:30、今度は150号線をひたすら東に。途中によったコンビニで、キン肉マンのフィギュアが売っていたので、勢いで600円も出して購入。 ……5分後に激しく後悔。さらに道中、100円でDVDを売っているテントの店を、立て続けに2軒発見。怪しかったので、寄ってみたかったのですが、時間がなかったので素通り。無念。誰か調べて見て下さい。
 結局、2時間半かけて、日が変わる頃、自宅に到着しました。普通に火曜日にやる企画じゃねぇわな。おもしろかったけど。
 なんか十分、体を張ってしまったので、メインのお話の方が弱いかもしれませんが、原付の旅の第5話をどうぞ。
 

 甲府駅に降り立った僕は、まず駅ビルに向かいました。おトイレを拝借したいのもあったのですが、何より薬局に行きたかったのです。別に体のどこかしらが悪くなったわけではありません。コンタクトをつけて走ってきたものですから、途中から目が乾いて乾いて仕方がなかったので、どうにも目薬が欲しかったのです。家に帰ればあるのに……無計画に清水から来てしまった報いを受けました。最上階から薬局を探して、徐々に階下に向かいます。……ようやく1階で見つけました。こういう二分の一の選択を、大概外す自分のバラエティ仕様の直感には、本当に頭の下がる思いです。
 いや、それにしても駅ビルを下っているときの周囲の視線が冷たい! 疲れきったジャージの男が、とぼとぼ歩いているわけだから、気持ちはわかりますけどね。僕、正直なところ、甲府って、そんなに栄えてない街だと思っていたから(山梨県民の皆様、申し訳ございません)、ジャージ上下で十分と踏んだのですが、とんでもございませんでした。
「兄さん、県庁所在地を嘗めるねぇ」
 とばかりに、ジャージを着た人は、僕以外に1人もおりませんでした。今回の旅の教訓、都道府県の県庁所在都市にジャージで行ってはいけない! ……いやぁ、ためになるブログですなぁ。 
 目薬購入後、せっかく甲府まで来たのだから、名物でも食って行こうとも思ったのですが、
① これ以上ジャージ姿を甲府の方々にさらしたくない
② 放蕩があまり好きではない上、他の名物が思いつかなかった
③ 日が沈まないうちに、できるだけ帰り道を進みたい(なら午前から出発しろ!)
 などの理由で、断念。
 翌日、親戚のじいちゃんのところに行く予定だったので、実際に甲府まで行って『信玄餅』買ってきたって言ったら、喜ぶかなと思って、信玄餅を土産として購入し、帰路につくことに。いやね、ぶっちゃけ身延山でも信玄餅は売っていたんですが、やっぱり甲府で買ったってところに、同じ商品でも送る相手に気持ちが伝わるってもんじゃないでやんすかねぇ(気持ちは伝わらなくても、最低男気だけは伝わるはずだ!)。
 目薬と土産を買ったところで、買い物終了。あとは信玄像を写真に収めれば、甲府でのミッションは終了です。さて、ベストアングルで収めてやるかと息巻いて、駅ビルから外に出たときです! そこには想像を絶する光景が! (つづく)

〈おまけ〉
 後日談になりますが、親戚のじいちゃんに事情を話して信玄餅を渡したところ、
「フッ」
 と、鼻で笑われただけでした。
 おい、じいさん! もっと他のリアクションがあるだろうが。 (おまけ 終)