原付の旅① 清水〜甲府220キロ (最終話)

 どもっ、一昨日、新企画を実行して参りました。次の次の次の企画として、掲載予定でございます。とてもおもしろい企画になったと思いますので、ぜひぜひお楽しみに! そして僕と一緒に企画に参加してくださったNOVさん、ジョイトイさん、M・Hさん、本当にありがとうございました! 星の数ほど感謝しております。この場を借りて御礼申し上げます。
 さて、ここで悲しい(?)お知らせが。今月から来月の頭にかけて、仕事の関係で試験が相次ぎます。その関係で、今日からしばらくの間(おそらく11月の中旬まで)、更新のペースが急激に落ち込むことになろうかと思います。ブログ開設から1ヵ月も経たぬうちに、なんたる体たらくとお怒りの方もいらっしゃるかと存知ますが、どうにかご理解とご了承をお願いします。それでも懲りずに、たまには覗きに来てやって下さい。
 続いて、原付の旅①(感動?)の最終回です。ハンカチを用意された方からご覧下さい。


 リスタートした僕は、(今度こそ)釜無川を越え、運転免許センターを越え、52号線までやって来ました。辺りはすっかり真っ暗で、原付と街灯の明かりだけが頼りです。雄大大自然を楽しみながら原付で走る……当初の旅の目的は完全に否定されました。昼過ぎに清水を出た時点で、こうなることはわかりきっていたことなのに……あさはかさも、ここまでくりゃあ大したものです。北京五輪で『あさはか者』って競技があれば、たぶんメダルは約束できますね、うん。
 それでもめげずに、南アルプス市 → 増穂町 → 鰍沢町と進み、午後7時半、中間地点である身延山までやって来ました。復路は標識の静岡までの距離が、なかなか縮まっていかない気がします……。休む気にはなれなかったので、休憩なしで52号線をさらに爆進します。
 身延を抜けると、本格的な山道に。油断してハンドル操作を誤れば、即死ぬような道にも関わらず、不思議と恐怖感はありませんでした。ただ前後に車がいなくなり、山道に自分1人だけのときだけは、さすがに寂しかったのですなぁ。大きな声で鼻歌を歌いまくりました……。
 午後8時半、静岡県内に突入。しばらくのち、見覚えのある興津の景色をみたとき、本当にホッとしました。世話になった52号線を抜け、順調に自宅に向かいます。
 こうして午後9時、無事に自宅へと到着したのでした。
「帰参であるッ!」
「アンタ、夕食の時間を無視して、こんな時間までパチンコ屋にいたのかねッ! このバカチンがッ!」
 フラフラになって帰った僕を待っていたのは、おかんの説教でした(金八先生ではありません)。
 いや、別にパチンコ屋から帰ったわけじゃねぇんだけど……弁解するのも面倒臭かったんで放っておきました。
 しかし、おかんがオチというのもなぁ……と思いつつ、自室で休んでいたときです。友人のジョイトイから電話がありました。
「おい、ゲンさん。今から走ろうや」
 僕がジョギングをしているのは、みなさんご存知かと思いますが、彼はジョギング仲間なのです。
「え、あの、なんて言うのかな……俺、今まで220キロ走ってきたばっかりなんだけど……」
「どうしようもない嘘をつくな。10時にいつもの場所で待ってる。じゃあ、またあとで」
 ……おかんのオチで良かったのかもしれない。そんなことを考えながら、僕は痛む尻を押さえながら立ち上がりました。いつもの場所に向かうために……。
 220キロ走ったあと、原付なしで6キロほど走らされて、僕の9月10日は終わったのでした。なぜ僕が彼の誘いを断れずにマラソンに行ったのかは、次の次のお話で明らかになります。お楽しみに! 
 走行距離、約220キロ。歌った鼻歌、約120曲。残されたのは、空になった財布と尻の痛み。(原付の旅① 完)


原付の旅① 清水〜甲府220キロ スタッフ

出演:ゲン
文章:ゲン
シリーズ構成:ゲン
テーマソング:平原綾香『Jupiter』
企画:ゲン


おまけ
・ 僕は寂しくなると、光GENJIの『ガラスの十代』のサビを連発して歌う癖がある。
山梨県竜王町に入った瞬間、ドラクエのボスみてぇな名前だと思った人は、僕と同じ知的レベル。