男レース 三島〜清水60キロ (第4話)

 昨日は、職場の同僚の結婚式に行って参りました(僕が時間を頂いた式とは、また別でございます)。トトロや水戸黄門を見ていても泣いてしまう(涙腺緩!)僕が耐えきれるはずもなく、終始もらい泣きを堪えるのが大変でございました。……って僕の話なんて、どうでもいいですね。
 なにはともあれ、おめでとうございました!
 でね、披露宴から2次会までの間がね、だいぶ時間があったんですよ。1度帰宅する時間もあったのですが、家までの距離を考えると面倒臭かったので、静岡の街中で時間をつぶすことにしました。
 センター、ドンキホーテ、すみやと闊歩したものの、2次会までの時間を2時間余し、やることがなくなってしまいました。そんなとき、出会ってはいけない2人が出会ったのです。
 ゲンとパチンコ屋。
 平成桶狭間事件直後、もう2度と行くまいと思い、パチンコを断って1ヵ月。完全にやめられたと思ってたのに……アッ……アアッ……ウワァァァァァ! 禁断症状勃発! もうほとんど薬物中毒者のそれですわ(←アンタ、ヤバイよ)。
 いつだかの親父とのやり取りが思い起こされます。
「俺、どうもパチンコやめられたみてぇよ」
「フン。何を言うかと思えば小僧、笑わせてくれるわ。ウチの家計に流れるばくち打ちの血、嘗めてかからぬことだ。お前はパチンコをやめられはせん。絶対に」
 ……おっしゃるとおりでございました。
 こうしてパチンコ屋に駆け込んだ僕でしたが、1度も当たることなくストレート負け(吐血)。心神耗弱状態で2次会の会場に向かいました。
 いや、ホント今回の敗北で、連敗がついに2桁に突入ですわ。横綱ならとっくに引退させられていますね。
 帰宅後、とうとう行っちまったことをおかんに報告すると、
「アンタ、パチンコ屋にも祝儀を置いて来たのかね、このバカチンがッ!」
「はい、はいっと」
 炸裂、桂小枝返し!
 明日からは、心を入れ替えて生活します(←もう誰も信じない)。
 続きまして、男レースの第4話です!


 ジョイトイのブロンコ・ビリーにおけるご乱心により、なんだか腑に落ちないまま車を走らせていた僕に、またしても彼が提案して来ました。
「明日に備えて、スポーツ用品店に寄って、色々買い揃えない?」
 またしても彼の言うとおりに動くのも癪に障りましたが、至極真っ当な意見ではある気がしたので、採りいれることに。
「ああ、いいともさ。どのみちどこかで、ポカリやら日焼け止めを買わなきゃいけねぇとは思ってたんだ」
「それなら、この近くにアルペンの大型店があるから、そこに行ってみないか? 品揃えも充実していることだし」
「いいけど、道はわかるのか?」
「でなきゃ誘いはせんよ」
「案内せい」
 こうしてジョイトイの案内で、僕は沼津のアルペンを目指したのですが……
「あ、今のところ右だった!」
「バカヤロウ! もっと早く言え! もう行けねぇぞ!」
 とか、
「右車線に入ってて」
「ああ。……って、右車線に入ってはみたけど、これ右折専用だぞ。あっちは確かもと来た道じゃねぇのか?」
「すまん、あそこは真っ直ぐで良かった」
 なんてことが数度続いて、沼津郊外の同じ道を何度もグルグルと回るハメに。ふうん、道がわかるねぇ……。いい加減、堪忍袋の緒が切れかかった僕が嫌味を言います。
「なんかこの道見たことあんなぁ」
 彼は悪びれずに応えました。
「デジャブ(予知夢)でしょ」
 あ、さようで。……プチン。
「おめぇ、道わかるって言ったじゃねぇか!」
「自転車で来たときと、車とじゃ勝手が違うんだよ!」
 車内の険悪ムードが絶頂に達した頃、ようやくアルペンに到着しました。ぐったりしつつも、清涼飲料水やら日焼け止めを購入し、僕らは帰路につきました。R1バイパスでは、(ジョイトイの案内が不要なだけに)順調なドライブが続き、夕方に清水に到着。翌日の朝8時に、静鉄御門台駅での待ち合わせを取り決め、この日は解散となりました。

 みなさん、よく覚えていて下さいね。待ち合わせの約束は、午前8時。午前8時ですよ(意味深)。
 次回より、ようやく本編に突入(前日が長すぎ)です! (つづく)