男レース 三島〜清水60キロ (第17話)

 今日は海に行って来ました。何をしに行ったかって? もちろん年賀状用の写真を撮るためさ(もちろんじゃないだろ)! いやぁ、超強風の中、服を着たり脱いだりして、すっかり風邪がぶり返しそうですよ(←脳がかわいそうな人)。それでも、そこそこオモシロイ写真が撮れた(はず)なので、僕から年賀状が行きそうな人は、楽しみ半分、怖さ半分で、正月を迎えるように!
 そのあと、いつものカリスマカメラマンと、ホリコさん(詳しくは次回企画をご覧ください)と一緒に、美味しいラーメン屋に行こうという話になり、三保〜瀬名川まで移動したのですが、なんと目当ての店が潰れているじゃあーりませんかッ! グワッハッ(吐血)! 確かに笑いの神の再降臨は望んだものの、悲劇の神までついて来て欲しいなんて、こちとら思っちゃいねぇんだよ! それとぐるぐ○マップ! 潰れた店を載せるんじゃねぇッ!
 ブログ的にはオイシかったけど、ドナドナばりに悲しい昼下がりでした。
 さぁ、すっかりグルメブログ化して参りましたが、肝心要の本篇に行ってみましょう! あ、ちなみに次回が最終回になるから、もう少し我慢して読んでね。


 清水駅を出発した僕は、ゴール地点である有東坂池を目指します。この頃になると、もう下半身が笑って、ほとんど歩いているのと変わらないような速度だったのですが、なんとかランニングのフォームだけは崩さぬよう走りました。
 清水の駅前銀座を抜け、南幹線に出た僕は、ひたすら西進します。人間、不思議なもので、もはや余力などないはずなのに、ゴールまで残り1キロを切ったあたりから、底力が開放され、スピードが増していきました。
 そしてゴールまでラストスパートをかけようとしたとき、最後の事件が起きました。猛然とダッシュする僕を、ジョイトイが呼び止めたのです。
 なんだよ、せっかくラストスパートをかけたのに……。
 もの凄く嫌な顔して振り向いた僕に、彼は告げました。
「ゴールしたあとに飲むジュースを買おうか?」
 ……はい?
 僕の了承をとらぬまま、彼はラストスパートに入ったマラソンを一時中断させ、いそいそと自販機でジュースを買い始めたのです。
 みなさんに問いたい! 24時間テレビで、みんながサライを唄い始めところで、走者が道を逸れ、ゴール後のためとかほざき、ジュースを買い始めたら、どうなりますか!? 募金なんて集まりゃしねぇ! 
 暴挙中の暴挙! どうも彼は、人と違う感覚で生きているようです。ええ、このときばかりは、さすがに殺意が芽生えましたよ。お前、ゴール地点の池に埋めるぞ。埋まりながら、『ゲン様、最高ッ!』と110回、叫ばせるぞ!
 こうして、彼に企画のクライマックスで骨を折られる形で、釈然としないまま、6時45分、僕はゴール地点に到着したのでした。……最後の最後まで、憎しみあいで感動なんてあったもんじゃねぇ。ホント、応援してくださったみなさんには申し訳がないですよ(苦笑)。それでもとにかく完走です! あっざーす!
 さて、企画自体はここで終了ですが、次回(最終回)、もう少しだけ続きまーす。 (つづく)