弾丸日帰り列島縦断ツアー 清水〜糸魚川700キロ (第4話)

gen-19812005-12-12

(前回までのあらすじ)
 腰痛に悩まされる24歳は、近所のスーパー銭湯での治療を試みる。普通に風呂に入っても、10分しか入ってられなかった彼は、650円の入場料もったいなさに、別途アカスリマッサージをやってみることに。さーて、どうなる?


 受付に戻った僕は、タオルを返却したところで、アカスリマッサージを申し込むことに。するとマッサージ受付のお姉さんが、改めてチケットを購入して下さいとのこと。
 面倒臭いと思いつつも、券売機まで戻り、再入場しようとすると、受付のババァ(マッサージ受付の人とは別です)が僕を呼び止めました。
「入場券は、もう渡してもらえました?」
 プチン。
「おめぇ、向こうの受付で、チケット買って来いって言うから、買いに来てやったんだろ! それとも2度目の入場料を払えってのか? どういうことだ?」
「す、すみません!」
「客の動きぐらい見てろ、バカヤロウッ!」
 後から冷静になれば、キレなくてもいい些細なことなんですけどね。なんかキレちゃいましたよ(苦笑)。いやぁ、見知った人の前では、いつもニコニコしている僕ですけど、休みの日にあかの他人対しては、ホント容赦なくキレますから。気をつけろ!
 受付のババァにメンチを切りまくったところで、あらためてマッサージの受付を済ませます。
「もう一度、お風呂に入って体を温めてから、3時になったら、お部屋の方に向かって下さい」
 くそ、いよいよ面倒臭ぇな。
 なんかもうどうでもよくなりつつも、再度風呂場に向かいます。マッパになったところで、重大なことに気付きます。やべぇ、さっきタオル返しちまったよ……どうってことねぇや。僕は包み隠さずに、威風堂々と露天風呂へと向かいました。もちろんテーマソングは威風堂々です。
 なんとか5分くらい入浴したところで、無理やりティーシャツで体を拭い、パンツだけ履いて、マッサージ室へと向かいます。
 すると、そこには数名の韓国人(♀)が。そのうちの1人が、僕に片言の日本語で伝えます。
「パンツ、ヌイデクダサイ」
 ああ、脱いでやらぁ。
 フリ○ンで立ったまま待たされること、数分(やけに長く感じられた)。ようやく台に寝かされると、目をタオルで覆われ、チ○コにフキンみたいなのを乗せられ、ゴシゴシ磨かれたわけです。軽い罰ゲームじゃないか、これ? スタンドアップ(何が?)しないように、気を遣ってしょうがないじゃないか!
 最後にシャワーをかけられたとき、腹の辺りがやけに染みました。ねぇ、明らかにやりすぎじゃいの? でもまぁ、いい経験ができました。たぶんもう行くこともないと思うけど。
 こうして僕のスーパー銭湯は終了しました。そうそう、最後に靴箱のカギを普通に紛失して、罰金で1000円、別途払いました。……入場料の650円を惜しみ、よけいに3000円(アカスリ代)+1000円(罰金)を払ったバカの話は、これでお終いケル!
 続いて、絶好調の新潟の旅なり!


 僕が下らない話をしている間に、いつの間にやら長野に突入していたようです。
「あれッ、いつの間にか長野だよ!」
 驚く僕に、ホリコが告げます。
「ゲンさんが喋っている間に入ってたよ」
 ……すみません。はしゃぎ過ぎました。
 午前8時。いよいよ諏訪に到着です。車窓から外を眺めると、近くに大学でもあるのか、女子大生の行列がッ! み、みんなカワイイ!
「NOVさん、見てくださいッ! 窓の外が大変なことになってます!」
「オッ!」
「おい、ジョイトイ! 俺はあの中の1人を、この旅に参加させる! てめぇはここで降りて、電車か何かで清水まで帰れッ!」
 1人騒ぎ立てる僕は、もちろん呆気なく無視されまして(笑)、そのうちに諏訪湖に到着しました。無料の駐車場に車を停めて(これがあるから地方は好きよ)、僕らは湖畔に向かいます。すると、そこには小さな給水塔が。それを見たジョイトイが、僕に言います。
「ゲンさん、あそこに登りなよ。出ぞめ式みたいな写真を撮れば、きっとオモシロイよ」
 ……簡単に言うな。俺は超メジャークラスの高所恐怖症なんだぞ。
 ジョイトイに対し、軽く殺意がわきましたが、それでも何でもオイシイとあらば行かねばならぬ! 僕は下を見ないようにして、給水塔のはしごを登って行きました。そしてポーズ! ハッ!
 ……ええ、こんな辛い思いをして撮った写真でしたが、ご覧のとおり、肝心の湖が撮れておらず、別に静岡で撮ったと言われても、仕方のない写真に仕上がりましたよ。ジョイトイ、死刑。
 まぁ、色々あったけれども、諏訪湖はキレイで良かったです。そして何より、湖畔にてハーフパンツでストレッチしていたお姉さん。諏訪湖より君の方がキレイだったよ。
 最後まで、こんなで悪ぃな。なんか諏訪では盛りがついてたわ、俺。……武田信玄の骨とか、このときは思い起こしすらしなかったしね(笑)。
 諏訪湖を出た僕らは、さらに長野県を北上します。 (つづく)