Bー1クライマックス どうして忘年会で血が流れるんだ (第10話)

gen-19812006-01-25

(前回までのあらすじ)
 格安で静岡鉄道を利用する方法を考えついたと、のたまわるジョイトイ。はたして彼の考え出した秘策とは?



「ゲンさん、いいか。パサールカードには、一般のものとは別に昼間専用の物があるのを知っているか?」
「ああ、知っているよ。昼の限られた時間しか使えない代わりに、通常1割しかつかないお得部分が、3割つくやつだろ」


* 通常パサ―ルカード  1万円で購入 → 11000円分使える
  昼専用パサ―ルカード 1万円で購入 → 13000円分使える


「そう。そこで俺は思いついたんだ。俺は職業柄、朝が遅いだろ。だから出勤時には、既に昼用パサ―ルが使えるわけよ。これが今回の提案のキモだ。まず昼用パサ―ルカードを買う。それでもって、静岡駅に到着した時点で、朝のうちに帰りのキップを買っておくんだ。これで俺は往復を昼用パサ―ルカードで賄うことができて、かなりの得となる! どうだッ!」
「あ、そう。お前、ホント、そんなことよか、他に考えるべきことがあるんじゃないか?」
「だまらっしゃい! ともかくこれで俺は、明日から快適に静鉄を利用することができるわけだ! まぁ見てろ! あばよッ!」
 こうして彼は、自信満々に電話を切りました。
 翌日、ジョイトイから1通のメールが届きました。
『昼用パサ―ルカードで帰りの切符を買ったら、切符に『昼』の文字が。俺の智謀は、静鉄に及ばぬこと遠かったようだ。(原文のまま)』
 つまり昼用パサ―ルカードで買った切符も、昼にしか使えないというわけですね。静鉄みたいな大企業が、そうそうセキュリティーが甘いはずもないので、僕はそらみろと思いましたが、かわいそうな彼のために、一応励ましておきました。
 ジョイトイよ、ホントに普通の稼ぎがあるんだから、意地になって静鉄攻略法を探さないで下さい!
 前回に続き、今回も小ネタ、本篇ともにジョイトイが主役です! 短いですがお許しを!



「ここ補導員がめちゃくちゃいるから、ホント、まずいすよぉ」
 ジョイトイの諫言を聞きながらも、そんときゃそんときということで、僕らは船越公園までやって来ました。
 それではさっそくすね毛抜きを開始しようと、準備を始めたときです。
 キクチが大声で、僕に叫びました。
「ゲン、今すぐにデジカメを用意しろッ!」
 なんだよ、うっせぇなぁ。
 何事かと思って振り向くと、ミニストップで出すものを出せなかったジョイトイが草むらに向かってリバースしているじゃありませんかッ!
 写真は、もちろんそのときの衝撃映像です。誰がこんなん見てぇんだとお思いでしょうが、よければパソコンに保存して悪用して下さい(笑)。
 今回は前代未聞の短さですが、写真の関係で、次回に続きます。 (つづく)