原付の旅③ 清水〜伊良湖岬380キロ (第3話)

gen-19812006-03-10

 たまたまテレビを点けたらやっていた金曜ロードショーのジプリのアニメ。その主人公格の男の子がセイジ君というのを聞いて、まだ僕が東京にいた頃、セイジという名の超肥満体の男(ホモ)に散々ぱら追い掛け回されたメルヘン(どこが?)な過去を思い出しました……。
 閑話休題
 当ブログ読者諸君! 過去の登場人物で、もっともインパクトがあったのは誰ですか!?
 キクチ? ジョイトイ? それとも僕?
 ……しかしね、僕の周辺の極まった人達に比べれば、僕やキクチやジョイトイなど、それはそれはとてもとても。象と蟻みたいなもんすわ。
 それでは(視聴率のために)、甦るがいい! アイアン、フレンズ(料理の鉄人風にやろうと思っただけなので、直訳しないように)!
 ……と思ったけど、お前の周りは、そんなんばっかと思われると嫌(既に手遅れかッ?)なので、やめだ、やめ。
 んなわけで、僕の1人芝居みたいになったところで、これまた僕1人しか出てこない本編をどうぞ。普通に軽く事故るけど、ひかないでね。
 キクチ、ジョイトイがいなくても、ワシはおもしろいヨ(たぶん)。




 近くのセルフ24で給油を終えた僕は、静岡方面ではなく、清水方面へと向かいました。伊良湖とは逆方向です。もちろん迷ったわけではありません(血迷ってはいるけどネ)。今回の旅は、150号線をひた走ると心に決めていたので、せっかくだから、150号線の入り口からスタートさせてやろうと、わざわざ逆走したのです。
 それに今回の旅では、これまで数多の下ネタに目を覆わんばかりであったと思われる読者の皆様への贖罪として、素敵な風景写真を次々と皆様にお見せすると心に決めていたので、久能から海を写真に撮りたかったんだよね。
 そんなこんなで午後1時、150号線に突入。イチゴ狩り渋滞も難なく交わし、それっぽいビューポイントで撮ったのが、今日の写真です。さぁ、遠慮せずに癒されて下さいよ〜(名付けて、ごり押しヒーリング)。
 久能を抜けた僕は、さらに道なりに進んだところで、一旦150号線を離れ、用宗の方へと向かいました。原付によるバイパスのトンネルの通行は、おそらく不可能と思ったからです。
 用宗の街を過ぎると、いよいよ難所大崩が、僕の目の前に差し迫って来ました。あまり原付で通るような道ではないのですが、他に焼津へと原付で抜ける道を知らない僕は、特攻を決めたのです。
(原付の)峠最速は俺だッ! 心の中で叫びながら、海岸線特有の強風に煽られながらも、僕はグネグネ山道を進んでいきます。1回、素で中央線を越えて対向車線にはみ出した(!)以外は、これといった危険もなく、山頂を越え、下り道を進んでいきます。それにしてもここ、ホントに原付を止めるちょっとしたスペースもないよね。これじゃ写真が撮れないじゃないか。プンスカ!
 写真を撮れないことに苛立ちながら、大崩の出口に差し掛かったときのことです。折からの突風が吹き付けました。そのあまりの強烈さには、車体が泳がされるほど! やばいッ!
 ガスッ!
 明らかにぶつかるはずのない間隔で走っていたはずなのに、風に押し流された僕の原付のミラーが、道路わきに立てかけられた看板にぶつかったのです! なんてこったい!
 すぐに信号で止まったので、ミラーの後ろを確認してみると、間違うはずもない傷跡がくっきり……。ノゥッ! ミラー同様、僕の心も凹んだわけですが、1歩誤れば大惨事だったことを思えば、まだ運がいいじゃないかと言い聞かせつつ、僕は再びアクセルを捻ったのでした。
 ……バカなんで、走り出して、鼻歌を歌い始めた頃には、すぐに傷のことは忘れて(酉どしなので、3歩歩くといろいろ忘れる)、元気になってました。ホント、立ち直りの早さだけは、五輪クラスですね。
 頭の弱いカワイソウな子は、焼津の街を西進します。 (つづく)