原付の旅③ 清水〜伊良湖岬380キロ (第5話)

gen-19812006-03-15

 現在、次の企画を検討しているのですが、なかなか決まりません。いつもなら、やりたいことがボンヤリとおぼろげながらに浮かぶのですが、今回ばかりは全然……。スランプですかねぇ。まぁそのうち何か思いつくでしょう。バカなことを。
 さて、では本編をどうぞ。
 高所恐怖症のくせに灯台に登って後悔するワシもカッコイイよ。



 恐怖の急階段を乗り越えた僕は、灯台の展望台へとやってきました。中には色々な物が展示されていたのですが、真っ先に僕の目に入ったのは、外への出口……どうも展望台の外に出られるようです。
 外に出れば、そこには見晴らしの良い素晴らしい景色が広がっている! ……そんな熱い思いとは裏腹に、空前絶後の高所恐怖症である僕の足は、生まれたての小鹿状態です。カクカクカクカク……。
 しかし、僕の苦しみなど、僕の下ネタを散々ぱら聞かされた当ブログの読者に比べれば屁でもないわ! 皆様を癒す景色を写すため、あえて進もうじゃないか!
キン肉族3つの心得の1つ! おだやかな道とイバラの道、2通りの道があるとすれば、イバラの道を進め! 突攻!
 1歩、屋外に足を踏み出すと、そこは台風中継のような猛烈な風が吹き付けています。
 ウォォッ!
 75キロ近い体重(また少し太ちゃった……)の僕が、本当に吹き飛ばされるかと思ったぐらいの強風でした。ホント、冗談でなしに。
 忍者のように背中全体を灯台につける状態でのカニ歩きで、なんとか進んでいったところで、僕はポケットからデジカメを取り出して、撮影を開始。あまりの強風でデジカメの蓋が舞い上がり、画像にカットインする中、死ぬ気で撮った写真が、今回の写真です。さぁ、癒されて下さいよ〜。太平洋フーッ(このネタ、使いまわしてるよね〜。すみません)! ここでの写真は、たくさんあるので、それっぽい写真がない回に随時紹介していきますね(今回も計画的に写真が撮れていないので……)。
 灯台を半周し、風を背中で受けるようになると、今度は思わず早歩きになってしまうほど。こんな危なっかしいところ、長時間いられるかッ!
 写真を撮り終えた僕が、スゴスゴと展望室へと戻ろうすると、そこでは親に無理やり連れて来られたであろう小さな兄妹が、強風&高所の恐怖のあまり、大声を上げて泣いておりました(なぜか親の姿は見えず……僕と入れ替えで外に出たのでしょうか?)。
おじさんも一緒に泣いていいかい?
 声をかけようとも思ったのですが、昨今の世相の中、子供に話しかける勇気は、僕にはありません。
 泣き声と、恐怖による阿鼻叫喚の声がこだまする地獄絵図の如き光景に背を向け(あれ、逃げないんじゃないっけ?)、僕は展望台を後にしました。
 地上に戻ったところで、時刻は15:30。……これって伊良湖の予定到着時刻じゃない。ぶっちゃけ帰ろうかとも思ったのですが、それでは最近のブログ企画で、僕に代わり体を張って笑いをとってくれた面々に申し訳が立たぬ! 今日は僕が体を張って、示しをつけねばならん!
 僕は西に原付の進路をとりました。 (つづく)