原付の旅③ 清水〜伊良湖岬380キロ (第6話)

gen-19812006-03-17

 野球、あまり納得はいきませんが、準決勝に進んで良かったですね。あの誤審の審判は、軽く締めた方が良さそうなので、誰かが命令してくれれば、僕が得意の送り襟締めでキュッとやっておきますよ(笑)。
 そして僕にもね、いい事があったんですよ。ムフ。
 まぁあんまり明るい話題ではないので、詳細は書けませんが……ムフ。
 とりあえず本編をご覧下さい……ムフ。ムフフ、ヒャハハハ八! 脳がはちきれそうだぜぃッ!
 浜松で日が沈んでも、ワシはカッコイイよ。



 灯台を出発し、海岸線をひた走る僕の目に、再びキレイな太平洋が飛び込んできます。
 ビューティフォー。
 柄にもなく、景色を楽しんでいたとき、顔に刺されたような痛みが走りました。痛みは連続して、顔の各所で発生します。
 ヌォッ!? なんじゃこりゃ!?
 おそらく、目で捉え切れないほどの砂利が、顔面に猛烈な勢いでブチ当たってきたのだと思いますが、本当に耐えられぬほどの痛みでした。サングラスをしてないで、目に直撃した日には、おそらくショック死してたね、うん。
 なんとか再び150号線に合流したところで、浜松まで46キロとの看板が。……まだそんなにあるの? 日があるうちに伊良湖岬まで着くのかい、これ? ……懸命な皆様は、僕の運命に察しがついたでしょうが、本人はこのとき、まだ諦めてはいなかったんですねぇ。ホント、バカなんです。正解は後半で。
 とりあえず、これ以上の寄り道はできないことだけは、ハッキリとわかったので、僕はエンジンフルスロットルでひた走ります。何も記憶がないと言うのも失礼な話ですが、ここから浜松に至るまでの道が、とにかく運転していて退屈で仕方がなかったですねぇ。ただただ遠州の空っ風と、磯の香りだけが印象的でした。
 掛川、袋井、磐田と越え、僕はとうとう浜松にやって来ました。長らくお世話になった150号線も、ここでお別れです。さてさて、どうしようかな? ……というのも、出発前にとりあえず150号線を進めば、どうにかなると思って出てきたので、その後の道を確認して来なかったのです(つくづく救えぬ男)。とりあえず、『舞阪町35キロ』との看板があったので、その道をひた走ることに。確か舞阪町って潮干狩りするところ(さもしいイメージ)だから間違いないよね!?
 この直感は見事に的中し(受け狙いで誤った方を選んでいるわけではないので、たまには僕の直感も当たることもあるのですよ)、午後5時半、以前、潮干狩りで来たことのある浜名湖弁天島までやって来ました。電車や車でしか来たことのない場所に、原付でいることには、何だか優越感を感じることができましたねぇ。い〜い気持ちだァ!
 そんな僕を称えるかのように、浜名湖に沈む夕日、絶景スポット(写真)が目に飛び込んできました。うん、見事だッ! ……て、浜松で日没向かえちゃったよッ(気付くの遅ッ)!
 太陽と共に沈んでいくテンション。本当にこのまま伊良湖まで行ったらエライことになるな……。ようやく真実にたどり着いた僕でした。それでも帰りたい気持ちをグッと押さえて、大声で鼻歌を歌いながら、男は西進を続けるのです。 (つづく)