原付の旅③ 清水〜伊良湖岬380キロ (第11話)

gen-19812006-03-29

 先日、生まれて初めて松坂牛を喰らってやりました!
 ホント、口の中でとろける感じだったんですが……110グラムで6500円(実際に食ったのは、それより少量の4000円のやつ)は、どうかと思いますなぁ。牛丼なら10杯くらい食えるでしょ。うん、俺はもう1度松坂牛を食うよりか、牛丼を10杯食うね。パチンコで大勝ちでもしない限りは。
 続いて本編。今日から帰路に着きますが、往路より凄惨な事件ばかりが起こります。ご期待下さい。浜松で道に迷うワシもカッコイイよ。



 颯爽と伊良湖岬を発った僕は、42号線を今度は東へと激走します。
 また42キロも、この道かよ。
 若干の嫌気と共に走っているうちに、1台の車が、僕の目の前に現れ、並走する形になったのですが、この車、42号線を抜けるまでの小1時間の間、ずっと並走したままでした。真っ直ぐな1本道だから、さっさと行けばいいのに、原付のスピードに併せたまま、ずっといるのです。
 薄気味悪ぃな。俺のファンなら、こそこそ追って来ないで、せいせいと名乗り出て来いよ。サインぐれぇしてやるぜ。……調子こいてすみません。怖かったんだよ、少しだけ。
 尾行車をまいたところで、愛知県から静岡県に突入。
 ダァァァッッッ!
 1人でガッツポーズをしてみたものの……むなしい。
 その後。往路で立ち寄ったコンビニやガソリンスタンドを横目にしながら、湖西市を通過。さらには新居町を越え、国道1号線に戻ったところで、浜名湖を横断。ようやく浜松市までやって来たところで、僕は肝心なことに気付きました。
 ……帰り道(=150号線への行き方)がわからない。
 作り話ではありません。実話です。伊良湖まで行くことに一生懸命になりすぎて、本当に来た道を覚えていなかったのです。150号線を出た後、国道でも県道でもないようなローカル道を進んだとはいえ、これは救い難い事実。
 ……確か同じミスを、甲府でも繰り返しましたよね、僕。うん、半年前から何も進歩しちゃいねぇ!
 正直、国道1号線を真っ直ぐ進めば、家の近くにはつくのですが、はっきり申し上げて原付で走るような道ではございません。なんとか150号線を探さなければと思ったところで、僕は一旦、気を落ち着けるのと、伊良湖を出発して1時間半経つことを考慮し、21:00ジャスト、コンビニに立ち寄り休憩を取ることに。
 おトイレを拝借し、コーヒーを買ったところで、僕は(またもや)重大なミスを犯したことに気付きました。
 実は家を出るときに、
「ちぃっと出てくらぁ。晩飯までには帰る」
 と言って、出てきてしまったのです。
 アタタタタタ。とりあえず連絡だけはしておかねば。親は極めて放任主義ですが、超絶心配性の祖父母に、本気で警察に捜索願を出される恐れが現実にあるんじゃッ!
「あ、もしもし、俺。晩飯までに帰る予定だったけぇが、若干の計算ミスにより、今まだ浜松なんだわ。まぁ日付が変わるぐらいには、どうにか帰れると思うんで。じゃあ」
 一方的に喋り、一方的に電話を切ったところで、9時5分。もう少し原付を休ませたい僕は、ジョイトイにTELして、時間調整をすることにしました。
 次回、ゲン&ジョイトイ、奇跡のシンクロ!
 写真は相変わらず御前崎の名残でーす。 (つづく)