原付の旅③ 清水〜伊良湖岬380キロ (第13話)

 これまで、なんやかんや忙しかったのですが、今日、家に帰ってふと気がついてみると、なーんもやることがありません。これを書いたら、本でも読もうかと思っています。何もすることがないってのは、贅沢なことでございますなぁ。嗚呼、俺って詩人じゃん。
 てなわけで、本を読みたいから、早めに本編と行きましょう。
 150号線でガス欠寸前のワシもカッコイイよ(今日から写真は、ネタ切れのため、お休みです!)。



 すっかり道に迷った僕は、思わず天を仰ぎます。
と、そのとき。北の空に、ライトアップされた大きいビルを発見。あれはおそらく……アクトシティ浜松!? アクトシティといえば、浜松駅のすぐそば! 駅まで行けば、すっかり狂った方向感覚も取り戻せるはず。助かった!
 地獄に仏とばかりに、アクトシティに向けて原付を走らせると、すぐに大きい道に出ました。あれッ? これって国1じゃん。……どうも僕は、国1に沿った海岸線の道路をひた走っていただけのようです。なーんだ。あながち間違った道を、進んでいたわけでもないじゃないか(お家芸、立ち直りの速さ)!
 この際、贅沢を言わずに国1を進もう。150号線を諦めて、国1を進んでいるときのことです。なんと『国道150号線 →』の標識が出現ッ! 
 ……なんだ、ショロショロしてないで、国1を真っ直ぐ進んでいれば、150号線に着いたんだ。にも関わらず、僕は適当なところで勝手に右折し、なおかつ道に迷い……コンビニ出発後の愚行が、走馬灯のように甦りましたが、気にしたら、これ以上、走れない気がしたので、深く考えるのはやめました。
 そんなこんなで、150号線に入った僕。やれやれ、あとはこの道を100キロ(遠)、清水に向かって行くだけじゃ。
 しかし、原付の神様は、僕に平穏無事な走りを望んではいらっしゃらぬようで……次なるアクシデントが発生! なんと僕の原付のカラータイマー(要給油ライト)が、点滅しているじゃあーりませんかッ! 僕の原付は、ガソリン残量を知る術がメーターではなく、給油が必要な量までガソリンが減ったらライトが光るという男らしい仕様なのです。ガハハハ、この時間帯に光るとは憂いヤツめ! ……もうセルフ24しかやってねぇよぉ〜。
 一刻も早いセルフ24の出現を祈りながら、150号線を激走しますが、あるのは既に閉店したスタンドばかり。いやぁマジでガス欠はきついっすよ。オイシイの域をはるかに超越しちゃうでしょ……。
 なんて思っていると、ありました、ありました、セルフ24! さっそく入って、給油を行います。精算のやり方も簡単でグッド。
 これで後方の憂いは断ったわ(特に意味のないフレーズです)。あとは本当にぶっこむだけよ。
駆けよ! トゥディ! 150号線を駆け抜ける一筋の光となって! ……どんなに頑張っても55キロしか出ないんすけど。 (つづく)