素誤露苦 (第16話)

 素誤露苦も早いもので、もう16話です。その前の企画説明の話だけでも、5話ばかやってるんで、通算で20話超えですね。長ッ!
 テンポアップしようとも考えるのですが、素誤露苦も後半戦となると、濃い企画が多く、なかなか思うようにもいかず困ったものです。引き続き、お楽しみ頂ければと思います。
 では、どうぞ。



 僕チームの8巡目。出た目は3。まぁまぁ及第点の出目でしょう。そして進んだ先の指示は、『チーム全員で水戸黄門の寸劇』! う〜ん、トレビア〜ン!
 すぐに緊急ミーティングを開き、配役等を決めます。結果、トシさん=黄門、無双祭さん=角さん、僕=悪代官の役に決定。
 僕1人のシーンから、さっそく開演です。
「ヒャハハハ、良いではないか、良いではないか……ムッ、お、お前は銀やっこ! どういうことだ!?」
 えー、水戸黄門に縁遠い方に解説致しますと、悪代官が町娘に襲い掛かったところで、町娘がお銀に入れ替わり、代官が混乱しているシーンでございます。ええ、日中からデカイ声でやってやりましたよ。よく見ろ、周りの家族づれ! カッコイイとは、こういうことさ!
 続いて、水戸黄門(トシさん)が角さん(無双祭さん)を引き連れて登場。
「カカカカ(笑い声)! お代官様、そのぐらいにしたら、如何ですかな?」
「なんだ、田舎じじい!?」
 憤る悪代官に、角さんが印籠を出します(フリ)。人数の関係で、チャンバラはしませんので、ご了承願います。
「控えい、控えおろう! この紋所が目に入らぬか! こちらにおわすお方を、どなたと心得る! 恐れ多くも先の副将軍、水戸光圀公にあらせられるぞ! ご老公の御前である! 一同、頭が高い! 控えおろう!」
 無双祭さんの完璧な台詞。そして僕は(実際に悪さもしてないのに)土下座です。
「ハハァ!」
「○○(苗字)便所守ゲン、そのほうの悪事既に明白――(中略)――おって、藩侯より厳しき沙汰が下るものとしれい!」
 水戸黄門の悪代官は、素直に悪事を認める者と、最後まであきらめずに突っかかる者(旅の目的となった、どこぞの藩の1番悪い人に多い)の2通りに分かれますが、僕は後者です。
「もはや、これまで! 死ねい! 光圀!」
 最後まで黄門の命を狙いますが、むろん角さんに捕まり、放り投げられます。
「グフッ!」
 昼日向の郊外で、無双祭さんに空中で1回転させられたところで、寸劇終了。
 細かい台詞の打ち合わせ等はしていないにも関わらず、水戸黄門を演じることができた不思議な25才達の話は、これで終わりです。
 あ、そうそう。マンネリの水戸黄門が好きだったのに、それを壊した石坂浩二は嫌いです。
 次回は美食倶楽部的死刑の模様にズームイン! (つづく)