素誤露苦 （第２１話）

　今日は夏休みを取りました。なぜかって？　フフフ、毎日のように出る鼻血の野郎に決着をつけるため、耳鼻科に行くのさッ（休みの理由が寂しすぎ）！　ほんでもって、あとは色々やるんじゃ。
　そんなわけで、１年半ぶりに保険証を手にして医者まで行くと、なんとかかりつけの耳鼻科が臨時休業！　ええ、このまま鼻血を出しすぎて、出血多量で死ねってことですかね。死んだときに葬式で、死んだ理由までおもしろいやつだったって言ってくれりゃ本望ですとも。
　そんな鼻血男の描く素誤露苦、本日で北斗神拳の争いの歴史よりも長きに渡る（嘘）死闘に終止符が打たれます！　どうぞ！　あ、最終回ではないんで。

　１１巡目。キクチチームの番。これまで各チームの出た目を、気にしていた奇特な方は、おわかりかもしれませんが、ダントツで優勝圏外です（笑）。それでも何でも、決着がつくまでは、サイコロを振ることを拒否できないのが美食倶楽部！
　投擲、出た目は１。ここまで来てよくやるよ（笑）。そして与えられた指示は、『倒立して１曲歌う。補助はあり』。さぁ、楽しませてもらいましょう。
　チーム内のミーティングの結果、キクチが倒立、ダミアンが補助することに。さっそく倒立したキクチの足をダミアンが掴んで競技開始！
「♪きーみーがーぁーよーをーはー」
　なんと選曲は国歌！　周囲に人々がいる中で国歌！　みなさん、美食倶楽部は右ではないので心得て下さいね。
　キクチが国歌を熱唱中、僕はあることを思い出しました。
「そういえばフジテレビのモノマネで、ペナルティが同じ事をやったときは、さらに回転を加えていたっけな。キクチもやってよ」
「ゲンッ、殺すッ！」
　キクチは反対（たぶん心の中では、オイシイと思ったはず）しますが、もちろん僕はダミアン兄さんに言っているので、当然、回転させられます（笑）。しかし、このとき僕は忘れていたのです。テレビの放送では、通常の倒立ではなく、脳天だけの倒立であったことを……。
　よって、そのまま回転した結果、キクチの両足がダミアン兄さんの首に絡みつき、完全に締め技が決まった状態に！　ですが、自分の意思でキクチを回転させたダミアン兄さんは、まさか首が絞まったからと、足を離すわけにはいきません。彼は締めに耐えながらも、キクチを支え続けます。ジョイトイ曰く、
「古武術の修行みたいだね」
　一方でキクチは、僕らが思わず噴出し笑いをしたのを、自分が受けていると思ったのか、途中から余計に回転を加えます。こうして締め技は、より極まっていくわけで……（笑）。　
　１曲終えたときのダミアン兄さんの青い顔、そしてキクチの満足げな顔は、僕の心に深く刻みこまれました。
　この日１番の奇跡に続いては、ＮＯＶチームの番。彼らがここで３以下を出せば、次のターンにどの目が出ても上がりが確定している僕チームの勝ち。４以上が出れば、彼らの勝利が確定します。
　注目の１投！　出た目は……４！
　勝負ありッ！　美食倶楽部が総力を挙げてお送りした素誤露苦、制したのはＮＯＶチーム！　人数が１人少ないにも関わらずの優勝は賞賛に値するでしょう！
　続いて２位が僕チーム。途中でＮＯＶチームに気違いに刃物カードで、逆走させられなければ優勝していただけに、紙一重で優勝を逃したと言えます。ドラマティックな敗北！無念なり。
　そしてダントツのビリは、キクチチーム！　よくよく考えれば、キクチが絡んだチームは、年末の企画から負けてばかりいるので、負けるべくして負けたと言えるんじゃないでしょうかね。恐るべし負け運男、キクチ！　誰か彼の出す物凄い負のオーラに勝てる自信がある方は、お知らせ下さい！
　こうして素誤露苦は終了したのでした。
　まだ完結せず、もうちょっとだけ続くよ。　（つづく）

素誤露苦　表彰式

団体の部
優勝　ＮＯＶチーム（ＮＯＶ、ジョイトイ）
準優勝　ゲンチーム（ゲン、トシ、無双祭）
ビリ　キクチチーム（キクチ、ダミアン、ホリコ）

個人の部
ＭＶＰ　ジョイトイ
敢闘賞　ＮＯＶ
殊勲賞　ダミアン
技能賞　トシ
新人賞　無双祭
なめてるやつで賞　キクチ