大人のチカラ (第2話)

 続きまして、大関ゲン。2年連続3度目の健康診断、再検査でございます。
 ……ちゅーわけで、おそらく肝臓が満足に機能していない者です。
 そりゃまぁ、夕飯だけで白米+明太子、焼きうどんを喰らい、さらには直後にポテトチップ食っている最中に、ジョイトイから晩飯の誘いを受け、リンガ−ハットで皿うどんとチャーハンを食っていれば、肝臓も脂肪に覆われるわけで。
 うん、悪いのはジョイトイですね。エンコどころや、すまん問題じゃぞッ!
 続きまして、過去最惰性企画、大人のチカラをどうぞ。



 某週末。旧時代の遺物、ファミコンとの決戦を午後に控え、僕、NOVさん、ホリコの3人は、まず腹ごしらえのため、いつものように、ぐるぐるマップを開き、美味しいラーメン屋巡りに出かけました。
 あれ、ジョイトイは? みなさん、そう思ったでしょ。彼はやんごとなき用事で、後から合流するとのことですので、ご安心を。
 ラーメン巡りを始めて以来、最高の店と、僕らが賞賛した店を出たのち、僕らは戦うべき敵を求め、曲金のエーツーへ。
 さっそくファミコンコーナーの前に、NOVさん、ホリコ共々、がん首並べて、どのゲームと戦うのかを決めることに。で、これがなかなか決まりません(笑)。なんせ、選択の基準が難しいんですよ。だって、昔のゲームって、エンディングがないのとか多いじゃないですか。あとデキが悪いのもダメ。クソゲーは今回の企画でやるに値しないので。つまり、デキが良くて、エンディングが成立していて、なおかつ以前にクリアできなかったゲームを選ばなければならんのです。
 熟慮した結果、僕が選んだのは、『ロックマン2』。1988年にカプコンさんから発売されたアクションゲームです。名作だと思います。さっそく隣にいたNOVさんにお伺いを立てます。
「これでどうですか?」
「えッ? マジですか?」
 NOVさんは表情を曇らせました。のちに意思確認をしていないので、正確なところは言えないのですが、おそらく、
「難し過ぎるから、やめた方がいいんじゃないの?」
 と、いうことだったのではないかと推測します。確かにロックマン2の難易度は、激難と言っても過言ではないでしょう。僕も小学生時代にクリアを迎えたことはありませんし。彼もまたロックマン2に挑み、撃沈した過去を持っていたのでしょう。
 しかし、そんなトラウマに打ち勝ってこそ、今回の企画の意義があるというもの! 僕はNOVさんを必死に説きます。
「我々のここ15年の成長を知る上での試金石としては、これ以上のものはありませんよ。なんとか頑張りましょう」
「まぁ、ゲンさんが、そこまで言うのなら……」
 こうして、僕のごり押しでNOVさんに認可を取り付けたのでした。僕らの話の最中、他の場所に行っていたホリコにも、ロックマン2と戦う旨を話すと、彼は、
「別にいいよ」
 とのこと。
 正式決定、美食倶楽部選抜VSロックマン2!
 こうして、僕らはロックマン2を手にいれ、レジへと向かいました。
 そこには意外な人物が……。 (つづく)