さよならマーチの旅 (第16話)

gen-19812006-09-04

 先日、美食倶楽部で新企画の会議が行われました。が、グダグダで結局、何も決まらず……。困ったものです。こうなったら、俺が適当に考えるから、覚悟しておいてくれ、会員各位! 逃げるんなら、いまのうちだぞ。
 それとは別に来週か再来週に個人で、大型企画を1発考えております。うーん、忙しいな俺。早く腰を完治させねば!
 さ、心は既に新企画でございますが、いま少し琵琶湖1周(しねぇけど)に、お付き合い下さいませ。



 リフト降り場から山頂までは、少し歩かねばなりません。睡眠不足と強行軍で、ヘトヘトの僕らは、後から来た小さな子供に追い抜かれながらも、なんとか山頂へとたどり着きました。山頂からは琵琶湖を一望できるわ、北側の湖(名前、忘れた……)も一望できるわ、至れりつくせりの風景でした(画像)。他にも、なんか銅像があったりしましたが、秀吉か勝家か、それとも他の誰かなのかも、わからなかったよ(笑)。
 一息ついたところで、僕らは早々と引き返すことに。リフトが5時で止まってしまうからです。いつもなら、リフトが止まっちゃって、歩いて下山した方が、ブログ的にオイシイかな、くらいは考えるのですが、このときばかりは、さすがに時間厳守しか頭になかったですねー。死んでも、歩いては下山せんぞ! 必死だったんです。
 無事にリフトで下山し終えると、僕らは北陸自動車道へと向かいました。
 最初のサービスエリアで土産を購入した後は、延々と高速道路を静岡へ。すると、ものの2時間ほどで静岡県へと突入! 下道で行ったため、往路は10時間近くかかったのにも関わらず、帰りは2時間ほど。このあまり矛盾に、車内では疑問の声が上がり始めました。
「あのさ、行きも高速を使えば、滋賀でもっと遊べたんじゃないの?」
「それどころか、普通に琵琶湖1周できたんじゃ?」
 もちろん、非難の対象は、下道を頑なに断行した男……俺ッ!
 まぁ、若干(ではない)旗色が悪いことは否めませんが、こいつは何とか正当化せねば……。正当化の神様(嫌な神だな)、我に力を。
「いや、でもさ、ほら、高速代もったいないじゃん」
「4人で割れば、大したことないでしょ」
 まったくです。しかし、まだまだッ!
「まぁ、確かに時間はかかったけれども、下道で来たからこそ、行けたところもあるじゃない」
「それ、義元の墓だけじゃん」
 あの、しょぼしょぼだけ……か。フッ。どうやら、私の負けのようだな。
「すみません、ごめんなさい。これからは高速を使います」
「よーし、ひとつ賢くなったな」
 平謝りをして、何とか許してもらったところで、車内は、1日かけて遊びに行ったわりには、このままじゃ早めに清水に到着してしまうといった空気に。高速が快調過ぎましたかな。すると、ちょうど浜松の手前にいたので、誰からともなく、
「浜松で東名を降りて、鰻を食べながら、下道で帰ろう」
 との意見が出始めました。旅に出たからには、昼は近江の(!)牛、夜は浜松の鰻と贅沢三昧も許されるでしょう。僕らは、鰻を食いたいが一心で、浜松インターで高速を降りました。  (つづく)