さよならマーチの旅 (第21話)

gen-19812006-09-18

 本日より前々から凄いと振っていたオチに突入です。
 笑いの神が降臨している……と、あんまり自分でハードルを上げるのも如何なものかと思いますが、まぁ見てやって下さい。
 たぶん、面白いと思うけど、引いたらごめんなさい。
 ではどうぞッ!



 満腹感に満たされ、後部座席のクロさん、無双祭さんが、睡魔により別世界に誘われた頃。助手席の使命感から、話し相手になり続けていてくれたホリコのところに、1通のメールが届きました。
「あ、ハルさん(=ハルロー・オブ・ジョイトイ)からだ。いったい、なんだろう?」
ジョイトイだって? なんだってんだ、あいつ。おおかた今日の探りでも入れに来たんじゃないすかね?」
「だったら、ゲンさんのところにメールするんじゃない?」
「俺が運転中だと悪いと思ったんじゃないの? 企画の内容は、あれも知っているわけだし」
「そうかな? まぁ、とりあえず開いてみるよ」
 ホリコがメールを開くと、大方予想どおりの内容。
「『もう帰って来た?』だって」
「たぶん既に清水に帰っていたら、今日、一緒に行きそびれた代わりに、飯でもどう、みたいな話じゃない?」
「なるほどね」
「そういや、あいつ、今日、不参加のくせに、会社への土産を買って来いとか、無茶な注文をしやがったな……。(北陸自動車道のサービスエリアで)買うには、買って来てやったけど、そのまま渡すのも、しゃらくせぇから、1発、嫌味のメールでも送り返してやって下さいよ」
「どんな?」
「僕の言ったとおりにお願いします。『ゲンさん、鼻血による大出血で意識不明。うわ言で、ジョイトイに土産を届けねばと、何度も繰り返す始末(涙)』で」
「……信じたら、どう言い訳するの?」
「いや、『うわ言で土産を届けねばと、何度も繰り返す始末(涙)』の部分で、どう考えても冗談だって、わかるでしょ」
「それも、そうだね。じゃあ、送るよ」
 ホリコがメールを送信して、数秒後。
 ♪鳴り響いた(ホリコの)携帯電話 やな予感が胸をよぎる 冷静になれよ ミ・アミーゴ(青春アミーゴ風にお読み下さい)。
「げ、ゲンさん。この着信……たぶん信じて、心配してよこした電話じゃ!?」
「ギャァッハッハッハッ! あいつ、本気にしやがったのかッ! おもしろいんで、続けましょう! 俺、声を発しないようにするんで、うまく誤魔化して下さい!」
「わかったよ。――あっ、ハルさん。僕だけど。――うん、そう。今さ、代わりに運転しているとこだもんで、またゆっくり電話しなおすよ。それじゃあ、また後で」
 電話を切ったところで、ホリコが笑いをかみ殺しながら、僕へと報告してきます。
「ゲンさん、信じちゃってるよ。水を飲ませて、病院に連れてけとか、指示出してたよ」
「ギャァッハハハハハッッ!」
 まさか企画不参加のジョイトイが、鼻血を超越するオチを生み出すとは!
 戦慄のまま、次回を待て! (つづく)