★祝1周年★ 総集編スペシャル(最終話)

 みなさん、ご無沙汰ーす!
 試験のため、1週間お休みを頂いておりましたが、本日より、ぼちぼち書いて行こうと思います。試験? ええ、現場に参考書を持っていかなかったことから、結果は推測して下さい。自信があった? いやいや、その逆……要するにボコボコにやられたんだよッ!
 はい、取り乱してすみません。タイトルのとおり、今日でそろそろ総集編を締めようと思っています。で、最後はお蔵入り作品放出スペシャルで行こうかなと。
 最新作の企画(まだ実行してないよ)で、キクチの住む群馬にカチ込むことになったのですが、そのプロローグとして書いては見たのですが、ちょっと使えなくなったのを、ここで公開します。
 詳しい解説は下で。まずは、文章でお楽しみ下さい。



 ある秋晴れの日の昼下がり。
 総理官邸に、とある男が訪れていた。男は首相の私室とされている1室の前で立ち止まると、厳かにドアをノックした。
 すぐに室内から秘書が顔を出す。
「何者だ?」
「静岡の飼い犬が来たと伝えてくれ」
 男がそう告げると、部屋の奥から声が掛かった。
「私が直に呼んだ客だ。構わん、通せ」
 その一言に、秘書は神妙な面持ちとなる。
「これは大変失礼しました。どうぞ」
「おう、悪いな」
 口では言いながらも、ふてぶてしい態度で、男は入室する。
 彼が完全に部屋に立ち入ったところで、部屋の主――もちろん時の総理大臣である――は、両脇を固めていた秘書たちに声をかける。
「この男と2人で話がしたい。10分ほど、外してくれないか」
「かしこまりました」
 秘書たちは、かわるがわる頭を下げては、部屋を退室していく。
 その光景を眺めながら、訪問してきた男が冷やかしてみせる。
「だいぶ秘書の数も増えて、結構なことですな、官房長官……おっと、失礼。今は総理とお呼びしなくてはいかんのでした」
「君と私の仲だ。別にどう呼んでくれても構わんよ」
 男の言葉に、首相は顔色ひとつ変えずに応えた。男は苦笑いを浮かべながら、本題を切り出す。
「そいつはどうも。で、今日は何の用ですか? まさか世間話をするために、俺を呼んだわけでもないでしょう」
「ああ、そのとおりだ。実は1つ、頼みたいことがあってな」
「何です?」
「群馬の某工業都市で、奇妙な事件が続発している。君には、その事件を解決して欲しい」
「奇怪な事件? ……んなもん、群馬県警に任せればいいんじゃないすか?」
「元も子もないことを言うな」
「ですよね。……で、どんな事件なんです? その奇怪な事件ってのは?」
「その工業都市の一角に某王手企業の職員が住む団地があるそうだ。その某王手企業に勤めが決まった者は、まずそこで半年間の研修を受けることになるのだが……」
「それが何だってんです?」
「この数年、そこで研修を受けている間に、全ての男性職員が辞表を提出している」
「フーン……よっぽど労働条件がキツイとか?」
「数年前から、労働条件に変更はないそうだ。そして数年前には、研修期間中の辞職者は、極わずかだったそうだ」
「じゃあ、なんで?」
「それを調べるのが、君の仕事だよ」
「……フーン。なんだか不気味ですね」
「2つ教えておこう。辞職願いを出した男性職員は揃って、『ワタシ、汚されちゃった』と言っていたそうだ」
「……なんだか、寒気が」
「もう1つ。その某王手企業には、君のよく知っている男が勤めている」
「群馬ってことは、もしかして……」
「そう、キクチ君だ! となれば、事件を解明できるのは、もはや君しか考えられないだろう、ゲン君!」
「俺、凄く嫌な予感がします……」
 こうして、僕は事件の調査のため、群馬に行くことになりました。 (つづく)



 とまぁ、こんな感じです。
 キクチが入社当初男2人部屋で半年間過ごした経緯を踏まえて、ふざけて書いてみたのですが、最終的にキクチを男好き>女好きとのオチにしない限り収集がつかなくなりそうなので、渋々やめました。
 ちょうど新総理が誕生した時期だったので、そっちもネタにしています。そっちのネタも嫌いじゃなかったんですけど、やっぱりオチを鑑みる気持ちの方が強かったですなぁ。
 企画の実行は11月上旬ですが、得意の妄想スタートで、もうすぐ連載を開始したいと思いますので、どうぞお楽しみに!
 ではでは、これにて総集編、終了! (★祝1周年★ 総集編スペシャル 完)