キクチ・クエスト (第1話)

 本日より、新しい話です。
 先日のコメントにも少し書いたのですが、完全な見切り発車です(笑)。
 とはいえ、今回の計画が立ち上がるまでのドタバタを楽しんで頂ければと思います。では、どうぞ!



 9月某日。
 NOV、クロを乗せたゲンの操るマーチは(『さよならマーチの旅』決行後、2ヶ月経過しているにも関わらず、未だに処分しておりませんでした。笑)、目的地を定めぬまま西へ、西へと向かっておりました。
 男3人で、何やら物騒な感じですが、そんなことは全然ありません。
 日帰りで日本海往復を目指した『日帰り新潟の旅』から1ヵ月経過したこの時期、そろそろまた旅行にでも行きたいね、ってな理由で、ドライブがてら計画を立てていたのです。
 どこに行こうか? 様々な案は出るのですが、これといった決め手に欠き、決断に至らぬまま、とうとう焼津に来てしまったときです。
 僕は閃きました。そしておそらくこの案は、決定に至るであろう自信がありました。
「キクチのところにカチ込むってのは、どうですか?」
 キクチはご存知のとおり、忘年会で白馬の仮面をかぶって暴走し、素誤露苦では極太油性ペンで額に『肉』と書かれた、美食倶楽部でジョイトイに次ぐ第2の(オモシロ)男です。当ブログを熟読して下さっている常連の方は、知っておられるかと思いますが、彼は現在、群馬に住んでいるのです。
 せっかく彼が群馬にいるのだから、彼が群馬にいるうち(転勤になる前)に、群馬に行ってみようじゃないかと言うわけです。
「群馬ですか。俺もキクチのとこには、1度行っておかないといけないと思ってたんですよ。それで行きましょう」
 そう言って、賛同してくれたのは、NOVさん。
「クロさんは、どうですか?」
 僕がクロさんに訊ねます。
「あ、俺は全然、それで構わないよ」
 さすがクロさん! NOと言わない男!
 その後の話し合いで、群馬に行くのは、11月初めの3連休に決定。
 となれば、あとはキクチにアポを取るだけです。僕は運転中のため、NOVさんにメールをしてもらいました。
 数分後、返信が来ました。
「あの野郎、相変わらず男が相手となるや、淡白なメールを返してきやがりましたよ。でも予定は空けておくそうです」
「これで根本的な枠組みは、できあがりましたね。あとは詳細を詰めていけば、良いでしょう」
 11月4日、美食倶楽部群馬興行決定! (つづく)