キクチ・クエスト (第11話)

 いつも日曜日は更新しないのですが、今日は少しブログの画面にテコ入れをしたので、ついでに更新してみました。
 どこをテコ入れしたのかは、既にお気づきかと思いますが、私のブログ画面からサクライガーさんのブログに飛べるようにした次第です。
 こちらと併せて楽しんで頂ければと思いますので、よろしくお願い致します。とはいえ、あちらを真剣に追いかけ始めると1年分あるので、体に気をつけて見てもらえればと(笑)。
 それでは気分が一新したところで、作者的には書くのが面倒臭くなってきたキクチ・クエストをどうぞ!



 群馬では、道に詳しい人が運転するのが1番!
 そんな理由で、1番手運転手クロさんから、キクチが運転を代わることに。運転席に座ると、彼は言いました。
「とりあえず、コンビニに行こう」
 おっ、さすがキクチ。遠路はるばるやって来た我々に、まずはジュースの1本も買ってくれるのでしょう。気が利くヤツじゃないですか。素敵、キクチ!
 そう思いつつ、最寄のセブ○イレブンに着くと、キクチは僕がプレイボーイで『キン肉マン2世』を立ち読みしている間に、さっさと買い物を済ませた様子。車に戻ったところで、どんな物をくれるのかと思って楽しみに待っていると、彼はおもむろに缶コーヒーボス『憩』を袋から取り出すと、グビグビと気持ち良さそうに飲み始めます。そして半分くらい飲み終えた缶を、ドリンクホルダーに戻したところで言いました。
「よしッ、じゃあ適当にブラブラしようか」
 って、おい! おめぇ、自分が缶コーヒーを飲みたい一心で、遠路はるばる来た友人を引き連れて、いの一番にコンビニに行ったんかいッ!
 大激怒する僕とNOVさんを横目に、彼は美味そうにコーヒーを飲みながら、またもや爆弾発言をします。
「っていうか、この辺、さして見るようなとこもねぇんだよ。だからさ、俺、ほとんど何も考えてないんだよねー」
 この一言に、とうとう僕が声を荒げます。
「おめぇ、こないだ電話したとき、『プランは俺が適当に練っておく』って、抜かしやがったじゃねぇか!」
「だからテキトーに考えてたもんで、最後まで何も思い浮かばなかったんだよ」
 ええ、彼は、さらりと答えましたとも。
「ウッッキィッ!」
 とうとう、僕の怒りが沸点に達したときです。怒りに水を差す香ばしい匂いが後部座席の方からするじゃありませんか。何かと思えば、なんとジョイトイが肉まんをムサムサ食っていますッ!
「おめぇ、なに肉まん食ってやがんだッ!」
 彼もまた少しも悪びれず応えました。
「だって、朝飯が雪見大福だったから、腹が減ったんだよ」
 そ、それは、あなたが悪いんじゃ……。
 キクチとジョイトイのW凶行に、とうとう僕は戦意喪失、ぐったりしたまま、キクチにどこかへと連れて行かれるのでした。 (つづく)