キクチ・クエスト (第16話)

gen-19812006-12-04

 どうも、職員旅行で行った温泉でパンツを盗まれた者です。いやー、久しぶりに俺のところにも、笑いの神が降臨した感じですよ!
 おい、誰だ!? 俺が風呂に入っている間に、パンツと浴衣を持ち去った野郎は?
 なんだか前日、風呂に行ったときに、オカマがつけてそうな付けまつ毛が風呂場においてあったので、この日、オカマが泊まっていたことは何となく悟っていたのですが、まさか俺が被害者になるとはねー。まぁオイしいんで、いいんだけどね。
 とにかく僕のポロクラブのパンツ(680円相当)を発見した方は、すみやかに届け出て下さい。
 では本編です。
 


 神社を出た僕らは、駐車場とは逆方向に向かって歩き始めました。
 それというのも、キクチが神社の手前に、美味しいまんじゅう屋があると言うので、それを食してみることにしたのです。
 誰かさんのせいで、太田駅周辺を散々歩かされ重くなった足を引きずりながら、僕らはまんじゅう屋を目指します。店に到着したところで、人数分の焼きまんじゅうを注文。さっそく店内で食べ始めます。さて、肝心のお味は……ん? どこかで食べたことがあるような味だな……。ああっ、これは!
 このとき、おそらく5人全員が同じ感想を抱いていたことでしょう。
 食べ終えて、店舗を出たところで、ジョイトイが呟きました。
「今のさ、みたらしじゃなくて、バターを乗せれば美味しかったよね」
「それじゃ、ただのトーストじゃねぇかッ!」
 僕はすかさず突っ込みました。
 そう、焼きまんじゅうと謳っていたものの、我々が今食べたものは、明らかにトーストにみたらしをかけただけのもの。これで焼きまんじゅうだとは、それはそれは、とてもとても。
 この有様で、駐車場までの帰り道、キクチにツッコミが入らないわけがありません。
「おい、キクチ、てめぇ! 何が美味しい焼きまんじゅうだッ! ただのトーストじゃねぇかッ!」
「そんなこと言われても、俺だって、今日はじめて食べたんだよォ」
「だったら、何で『美味しい焼きまんじゅう』ちゅーたんやッ! このクソボケがぁッ!」
 もはやここ何話かで恒例になった、キクチが観光スポット(?)に僕らを連れて行く→何にも面白くない→ゲン切れるの黄金パターンが、ここでも繰り返されたわけです。
 ホント、読者の皆さんには、こんなマンネリじゃなくて、新しい笑いを提供したかったのですが、誠に申し訳ございません。あとでもう1度、超メジャー級の似かよった事件が起きますが、それ以外は、何とかマンネリ化を避けられると思いますので、堪忍してもらえればと思います。
 最悪の雰囲気のまま、僕らは駐車場へと戻り、車へと乗り込みました。
 画像は名もなき城にいたカモの大群です。 (つづく)