キクチ・クエスト (第20話)

gen-19812006-12-13

 『龍がごとく2』をクリアしてしまい、抜け殻のようになってしまった者です。攻略本がでたら、今度は完全クリアを目指してみたいと思います。
 さて、ダラダラと20話も続いてしまったキクチをどうぞ。



 キクチの鶴の一声で、群馬に来てまで『横浜ラーメン』を食べることになった僕ら。
「ホント、群馬に来てラーメンを食ったことを後悔させないくらいの美味さなんで、楽しみにしといて下さいよ」
 移動中の車内で、自ら、これから行く店のハードルを上げまくるキクチ。
 愚か者め。我々が月2ペース(最近はご無沙汰ですが)で、地元のラーメンを食べ歩いているラーメン気狂いとも知らずに、よくもまぁラーメン店を勧めたものだ。
 余程のことがない限り、キクチの紹介するラーメンに驚かされる恐れはないと感じた僕は、鉄板でヤツの揚げ足が取れると上機嫌(←本当に下らない)。
 しかし、そんな僕の予測を遥かに超越する出来事が起こりました。
 目的のラーメン屋に着いたときのことです。やけに駐車場が空いています……ちゅーか1台も停まっちゃいません。仮にキクチが馬鹿舌としても美味いと絶賛する店に、昼時の真っ只中、1台も車が停まっていないのは、明らかに不自然です。
 店舗の入り口に目を向けると、そこには何やら張り紙が風になびいています。
 まさか!?
 僕らの嫌な予感は、車から降りて、張り紙を見に行ったキクチの一言で、確信に変わりました。
「本日臨時休業……だって」
 オフィス街ならまだしも、郊外の飲食店が稼ぎ時とも言える土曜の昼に休むとは、そうそうにあることじゃありません。そんな日に、当たってしまう僕ら……さすが美食倶楽部! 間違いなく呪われているッ!
 再び運転席に座ったキクチが呟きます。
「こうなった以上は仕方がない。ここに比べれば少し劣るけど、それでも美味い札幌ラーメンの店に行こう」
 あ、結局、ラーメンなんだ(笑)。
 そんなことを思いつつも、キクチの運転する車に揺られること十数分。続いて到着した店もなんと駐車場がガラガラ&店舗の入り口に張り紙『本日臨時休業』!
 奇跡の臨時休業2連発! 笑いの神、来た来たッ!
「おいッ! 今日、この街のラーメン屋の親父らによるゴルフコンペでも開かれてるんじゃねぇのかッ!?」
 秋風の吹きすさぶ群馬に、僕の絶叫が轟きます。
 遅い来る空腹! 我々の運命や如何にッ!?
 画像は、この日、恥ずかしげもなくピンク色のシャツで登場したキクチです。 (つづく)