美食倶楽部最大トーナメント (第3話)

 前回の小ネタの部分、マジ酷いっすね(苦笑)。眠くてギリギリ書いたとはいえ、如何せんこれはないですね。とは言いつつも、今日も特に何もございませんので、今年の大河がおもしろいと述べて、挨拶に代えさせてもらいます。
 ではでは、なかなか本筋に入らぬ本編を。



 ゲンがキクチの案に耳を傾ける様子を見るや、NOVが挙手した。
「よろしいですか?」
「なんだい?」
 ゲンに促されると、NOVは胸中の意見を述べる。
「キクチの兄さんの言うことは、もっともらしく聞こえますが、それを鵜呑みにするのは、いささか危険かと」
「なんやと!」
 NOVを睨みつけるキクチを、ゲンが一喝する。
「黙らねぇか、キクチ! ――NOVさん、続けて下さい」
「は。いくら伊豆が観光名所とはいえ、そこにある全てのスポットが一定のレベルに達しているとは、俺には到底思えないのです。中には、ヘビセンターより極まったスポットも、幾つかあるはず。その中から、敢えてヘビセンターよりも、つまらないスポットを選んだ結果、回った場所全てがヘビセンターを下回っていた日には、参加者全員で、恋人岬から車で海に突っ込みでもしなければ、オチがつきません。『キクチ・クエスト』の後半の画像が、ヘビばかりになった悲劇は、記憶に新しいところ。その再来を防ぐためにも、敢えてつまらないものを求める路線は、ぜひとも避けるべきかと存じます」
「NOVさんに、そう言われちゃ、実行するわけにもいくめぇよ。残念だったのぅ、キクチ」
「チッ」
 キクチが舌打ちをする。キクチを陥れることを至上の喜びとするゲンは、満足気に言葉を続ける。
「はてさて、これでまた話は振り出しに戻ったわけだが、他に何かいい案はないかね?」
 言ってみたものの、全会一致で賛成となる企画など、おいそれとあるものではない。しばらくの間、誰の挙手もなかったところで、ゲンはとある決断をした。
「どうやら、何も案は出ないみたいだな。だったら、ここはひとつ、俺が前々から温めていた企画をやってみようじゃないか」
 次回、ゲン発案の企画が明らかに! (つづく)