美食倶楽部最大トーナメント (第4話)

 先日、私の中で脳内会議を開いた結果、今週より更新を週2回にしたいと思いますので、皆様、ご承知おき願えればと思います。まぁなんだ、書くスピードが追いつかないんだ(笑)。
 このままだと、週1になるのも間近と思いながら、今日の本編をどうぞ。



 意味深なゲンの発言に、3幹部の視線が集まる。彼らを見回した後で、ゲンが笑みを浮かべながら口を開く。
「美食倶楽部で1番おもしろいヤツを決める」
 これだけの言葉では、何のことかさっぱりである。キクチが先を促す。
「いったい、どういうことで?」
「倶楽部の会員及び関係者全員で、トーナメントを開催する。お互い笑わせあって、先に相手を笑わせた者が勝ち。最後までトーナメントを勝ち抜いたヤツが、美食倶楽部で1番おもしろい男と言うわけだ。名づけて、『美食倶楽部最大トーナメント』!」
「おお、空前絶後の大企画ですな」
 目を輝かせるNOVとは対照的に、キクチは厳しい表情で、ゲンに問いかける。
「ええんでっか? んな大会開いたら、あんさんがワシに足元を掬われる可能性もあるんでっせ」
「構わねぇさ。やれるものなら、やってみろ。一発芸、モノマネ、ショートコント、物ボケ、なんだっていい。どんな手を使ってでも、先に相手を笑わせた方が勝ちの究極ルールにする。ただし、くすぐり等を禁止するため、相手の体に触れることは禁止するけどな」
「おもろいやないかい。やったろうやないけ!」
「そうと決まったら、さっそく関係者各位に出場の申し込みを打診するんだ!」
「イエスッサー!」
 キクチとNOVが一礼して部屋を出て行く。
 ゲンは満足そうに、彼らの後姿を見ていたが、ジョイトイが1人部屋に残っていることに気がついた。
「なにをしている? おめぇもさっさと参加者を集めに行けよ」
「これってバキのパクリ?」
 次の瞬間、ジョイトイの首にスルスルと伊藤の腕が絡んだ。
「ムン!」
 気合を入れた瞬間、ジョイトイの体が床へと崩れ落ちた。ゲンに締め落とされたのである。
 ジョイトイを放置したまま、ゲンは部屋の外へと出た。
「さて、家に帰ってネタでも作るか」
 1人呟くと、彼は自宅を目指した。
 次回、いよいよ『美食倶楽部最大トーナメント』開催! (つづく)