美食倶楽部最大トーナメント (第10話)

 あっ、どーも、荒れはてた自室に耐えかねて、とうとう重い腰を上げ掃除を開始したものの、日曜1日かけても終わらず、今もなお進行形で掃除が続いている可哀相な者です。
 たぶん今週1週間は、かかりきりになりそうなボリュームですが、まぁ何とかGWまでには終わらせたいと思います。
 では掃除と同じく、グダグダと続く本編をどうぞ。省略可能な部分にも関わらず、なぜか一生懸命書いてしまった(苦笑)……。



 無双祭との闘いに辛くも勝利を収め引き上げて来たゲンを、NOVとラフィートが迎える。
 2人の顔を見ると、ゲンが苦笑いを浮かべた。
「危ねぇ、危ねぇ。危うく1回戦で消えるところだったぜ」
「いやはや、まさか1回戦で、ゲンさんの奥義Zガンダムが見られるとは、思いもよりませんでしたよ」
 NOVの言葉に、ゲンの表情が険しくなる。
「出し惜しみしてたら、負けちまうと思ってさ。本当なら、温存しときたかったんだけぇが、負けちまったら元も子もないからな。使っちゃったよ。いやはや、7人の悪魔超人シリーズで、アトランティスに止めを刺すに当たり、バッファローマンにキン肉バスターを指定され、勝つには勝ったものの、何かせいせいしないキン肉マンみたいな心境だぜ」
 今の比喩で、いったい国民の何%が、ゲンの現在の心境を察せれたのだろう?
気がかりなラフィートであったが、話を掘り下げては厄介なので、話題を変えることにした。
「まぁまぁ。せっかく勝ったことですし、辛気臭いことは言わずに、景気付けに1杯ビールでも飲みますか?」
 ゲンは少し考えた様子を見せた後で言った。
「いや、今はいいや。ちょっと急ぎで行きてぇところがあるんだ」
「と、言いますと?」
「やんごとなき場所さ。それよか2人とも1回戦、頑張ってくれ。負けんじゃないよ」
「はぁ……」
 唖然とする2人を残し、ゲンはとある選手の控え室へと向かった。
 部屋の前に到着すると、周囲に人がいないことを確認したのち、素早く扉をノックする。返事も聞かないまま、ゲンは室内へと身を滑らせた。
彼の姿を見るや、室内の選手は、すかさず声を掛けてくる。
「アンタがわざわざワシを訪ねて来るとは、いったいどういう風の吹き回しでっか?」
「一言、声をかけたくてな。キクチ」
 ゲンが敵対関係とも言えるキクチの控え室を訪れた真意とは? (つづく)