美食倶楽部最大トーナメント (第18話)

 いよいよ、本日サクライガーさんの技が炸裂します。……って言うか、こんなんで許されるんですかね?
 まぁまぁご覧下さい。



〈Bブロック第2試合 サクライガーVSクロ〉
 美食倶楽部創成期メンバーの1人、ラフィートを水面下にて下し、強引なやり方でトーナメントに参戦したサクライガーを、レギュラーメンバーであるクロが迎え撃つ。予想外の展開に、客席の歓声は大きくなる一方だ。
 ジャンケンの結果、先攻を勝ち取ったサクライガーは、クロが牛乳を口に含み、試合開始の合図が掛かるや、いきなりクロに背を向けた。
 いったい何を仕掛ける気だ? 対象に背中を向けてやるネタなどあるのか?
 クロが警戒を強めていると、今度はサクライガー、背を向けたまま前屈を始める。
ますますもって何をするのかわからない。
 クロが当惑した瞬間のことである。なんとサクライガーは、ズボンとパンツを同時に下げ、尻を丸出しにするや、高速で左右に動き始めた。そして声高に叫んだのである。
「尻だけ星人、ブリブリーッ!」
 そう、彼はアニメ『クレ○ンしんちゃん』でおなじみのネタを披露したのである。しか、もアニメならいざ知らず、現実に。それはそれは、もの凄い画になったことは言うまでもない。
 まっ、まさかオーバー30の大人が、尻だけ星人をやるとは……!
 口からあふれ出そうになる牛乳を必死で堪えるクロであったが、その瞬間も、彼の目の前では、尻が左右に高速で動き回る。もはや耐え切れるはずもなく、彼の口からは勢い良く牛乳が噴射した。
「ガハッ!」
「フン、もろいな」
 勝利を確信するや、サクライガーはパンツとズボンを引きずり上げながら、本部席からマイクを調達してくると、観衆に向かってアピールを開始する。
「おいおいおいおいッ、もうお終いかよ! 美食倶楽部はこんなものかよ、ああんッ! ――美食倶楽部ファンのみなさん、目を覚ましてくださーいッ!」
 言い終わるや、サクライガーはマイクをリングに叩きつけ、リングから花道へと去っていった。
 乱入戦士、サクライガー。最大トーナメントの台風の芽となるか!?
 Bブロック第2試合 ○獣神サクライガー(尻だけ星人)クロ● (つづく)