美食倶楽部最大トーナメント (第23話)
今日サクライガーさんと話していて、ふと思ったのですが、最大トーナメントが長くなったので、こっちは1回休憩にしといて、何かしらの旅報告とかを1回挟んでよ、とかって人、いらっしゃいます?
何かしら意見がある方は、またコメントにでも書き込みして頂ければと思います。
まぁなにはともあれ、1回戦は完結させねば。
NOVが敗北。
重鎮の敗北に、関係者席で試合を観戦していたゲンは、大きく息を吐き出した。
NOVさんを破るとは、ゲオルグめ、やりよるわ。
改めてゲオルグをキャスティングしたことを後悔するわけだが、今さら帰ってくれとも言えない。こうなったら以上は、あとは野となれ山となれ。気分を一新、次の試合を楽しむことにした。
1回戦の全試合を書き落としたメモを取り出してみる。それによれば、Dブロック第1試合は、もっちーVSダミアンとある。
あ、次はダミアンなんだ。濃いのが続くな。
ゲンの率直な感想であった。
ダミアンといえば、歩行中にいきなり爆竹に引火したり、普通に電信柱の上まで登ったりと、色物揃いの美食倶楽部においても、特段の変わり者に位置づけられる男だ。破天荒な振る舞いの数々から、いつしか周囲から、『美食の狂犬』と呼ばれ恐れられている。彼の地元では、何を言っても泣き止まない子供が、ダミアンが来ると聞かされた途端に泣き止んだとの逸話もあるそうな。
そんな彼が、どんな笑いを巻き起こすのか、実に興味深い。ツボに嵌れば大爆笑、そうでなければドン引き、といったところが予測される。
対戦相手である深夜番組帝王もっちーも侮りがたい。ゴールデン、プライムなどの視聴者に媚びた番組は一切観ず、ストイックな深夜番組のみを愛する彼の戦いぶりもまた気になるところである。
決してベタではないけれど、通好みの戦いになりそうだ。
ゲンが推測をし終えた頃、リング上にダミアンともっちーが姿を現した。 (つづく)