美食倶楽部最大トーナメント (第34話)
ご無沙汰しております。
不定期連載を楯に、微妙に長く休んでみた者です。おいおい、また長期休暇かよ、って言われる前に1度、更新しておきたいと思って、今回の更新に至りました。
おそらく11月中旬までは、こんなグダグダ更新となりますので、ご承知おき下さいませ。
あっ、それと前回の文末に、
(○ゲン〈新車購入〉キクチ)●)
と入れ忘れたので、ここに記載しておきます。心に留めても、皆様の人生に何らプラスになることは、おそらくないと思われますが、一応決まりなので。
では、今回の話をどうぞ。短いでーす。
「♪スキスキスキスキスキッスキ 愛してる〜」
ゲンが鼻歌混じりに、意気揚々と花道を引き上げて来て、選手の控え室前の通路に達したときである。そこでは次に行われるBブロック代表決定戦に出場するジョイトイが、ちょうどスタンバイをしていた。
「よぅ、ハルの字。悪いが一足先に、準決勝への切符は頂いたぜ」
薄ら笑いを浮かべて声を掛けたゲンを、ジョイトイは鋭い目つきで睨みつけた。
「先程の戦い、見させてもらったが……最悪だな、貴様。勝ち方に美学がない。どんな手段を尽くしても勝ちたいか。勝つためなら、何でもすべきなのか」
「クックックッ。何とでも言えばいいさ」
「準決勝、首の根を洗って待っているがいい。貴様に本物の笑いを教えてやろう」
ジョイトイの言葉に、ゲンは満面の笑みを浮かべる。
「ほぅ、そりゃ楽しみだ。……せいぜいサクライガーに負けないように気をつけろよ。俺の家系に流れる血、嘗めてかからぬことだ」
「貴様こそ、せいぜい正統派のネタを考えておくんだな。もう残っているネタも少なかろうて。……さて、怒りの獣神を狩るとしよう」
ジョイトイは、花道に向かって歩き始めた。 (つづく)