美食倶楽部最大トーナメント (第38話)
どーも、ご無沙汰しています。前回の更新で、これからはコンスタントに更新すると宣言したにも関わらず、1ヵ月近く休んだものです。あ、いや、決してブログの存在を忘れて、遊び呆けていたわけでは……(苦笑)。
とにかく、久々に続きを書いたのでご覧下さい。
〈Cブロック代表決定戦 ホリコVSゲオルグ〉
サクライガーが、マスク越しに牛乳を噴出するという珍事に、騒然とした場内であったが、次に試合を行うホリコとゲオルグが入場した頃には、すっかりざわめきも収まっていた。
だが平静を取り戻した観客席とは対照的に、対戦相手であるホリコとゲオルグの間には、緊張感が漲っている。
両者がリングに上り対峙したところで、ホリコがゲオルグに向かって言い放つ。
「1回戦で美食倶楽部の重鎮であるNOVさんを破ったことは認めるよ。だけど君が連勝できるほど、美食倶楽部は甘くはない。せいぜい覚悟するんだね」
ホリコに凄まれたゲオルグ。だが彼は、あっけらかんとしたものだ。
「あ、そうなんですか! それでも一生懸命頑張りますんで、よろしくです!」
なんだか噛み合わないな。
妙なやり辛さを感じたホリコだったが、戦い前に怯んだ様子を相手に見せるわけにもいかない。
ジャンケンで先攻ゲオルグ、後攻ホリコと決定すると、ゲオルグの攻撃に耐えるだけの覚悟を決める。
こうしてゲオルグの攻撃が始まった。
「うーん、どんな話がいいですかね? そんなおもしろいことも最近ないんですけどねぇ。あ、じゃあ、こないだ親父とキャバクラに行ったときの話でもしましょうか」
次の瞬間、会場は大爆笑に包まれた。さも当然に、父親とキャバクラに行ったとのたまうゲオルグが、おもしろかったに他ならない。さしものホリコも、この笑いには耐えかねた。
「ブハッ! 親父とキャバクラって……連邦のモビルスーツは化け物かッ!」
鼻と口から牛乳を噴出させ、ホリコはその場に崩れ落ちた。
「あれ? まだ本題に入っていないのに、なんだか勝っちゃいましたよ。まぁ良かったのではないでしょうか!」
ゲオルグは、ラッキーパンチが当たったと思ったのだろう。上機嫌で花道を引き上げて行った。
Cブロック代表決定戦 ○ゲオルグ(親父とキャバ)ホリコ● (つづく)