名古屋食い倒れの旅(第3話)

 ワンダーフォーゲル群との出会いより数十分後。無事に無双祭さんと合流を果たした僕らは、最寄りのインターから東名高速道路に乗り、一路西へ。昔、どっかの誰かさんが、『さよならマーチの旅』と号して、下道で西に向かったことがありましたが、さすがに高速道路は快適かつ時間も稼げて、なんと10時半には最初の目的地である熱田神宮へと到着しました。
 はい、この文章をご覧のあなた。熱田神宮だなんて高貴で神聖な場所に美食倶楽部は行くような人たちなの、と思ったでしょ。なかなかどうして鋭い感想です。まぁ本来なら、飲み屋か、大自然か、動物がいるところにしか出現しない連中なのですが、今回は僕のたっての希望で、熱田神宮へと足を踏み入れた次第です。
 実は僕、意外にも戦国時代好き(推定ですが、たぶん無双祭さんも)で、中でも特に織田信長が好きなんですよ。熱田神宮といえば、信長が桶狭間の戦い今川義元を破る直前に立ち寄ったところ。そんなわけで名古屋に行くからには、まずここに寄らなければ話にならんと思い、皆を付き合わせたわけです。相変わらずのやりたい放題なので、京都の寺に宿泊しているところを、NOVさんあたりに焼き討ちされないか心配ですが、まぁ是非もないことです。
 そんなわけで熱田神宮に突入したのですが、なんだかどっかで見たような雰囲気。デジャブーかと思いきや、去年の職員旅行で伊勢神宮に行ったことに気付いたわけです。まぁ、同じ系列なので造りが似ているのも当然なのですが、最初に主な方に行ってしまったせいか感動はちぃっと薄かったですね(苦笑)。
 その後、普通にお参りした後で、別れ話をしているっぽいカップルを眺めたり、結婚式の行列の前を歩いてしまったりと、地味なイベントは起きたものの、これといった見せ場がないまま僕らは車へと戻りました。
 その辺、ゲオルグ氏には空気を読んだ上で、お歯黒をし、御輿に乗った状態で京都を目指すと抜かしつつ、駐車場あたりに潜んでいて欲しかったですね。
 何はともあれ熱田神宮への参拝を終えた我々は、名古屋一の歓楽街である栄を目指したのでした。 (つづく)