風林火山特別篇(第8話)

 十分すぎる程の買い物をした僕と、良い買い物をした風のジョイトイと無双祭さん。いよいよ帰路に着く段階で、僕らは話し合いを行いました。相談内容は、武田神社までの移動手段についてです。
 その結果、当然ながら、もう歩くのは、精神的にも時間的にも限界。さらには足が動かざること山の如し(これにて風林火山コンプリートですね)ということになり、割り勘なら大した額にはならんと、タク送を決意しました。
 幸いなことに、武田神社の出口に観光客待ちのタクシーが1台待機していたので、僕らはそれに乗り込み、一路、武田神社へ。
 道は混んでいたものの、車の機動力はさすがで、15分ほどで武田神社に到着したのでした。
 え? なに? 2時間かけて徒歩で移動したのが、バカらしくならなかったかって? あれは甲府の街並みや雰囲気を楽しむためにやったことなので、全然バカらしくなんて……ゴボッ(吐血)!
 なにはともあれ、今度は武田神社を見学です。しかし、ここもあまり大きな施設ではなかったので、ものの5分で見学は終了(先程から旅ブログとは思えぬほど、観光地の紹介が短いですな。笑)。さっきのタクシーも行っちまったんで、バスにでも乗ろうかと思い、武田神社を出たところ、なんとそこには甲斐善光寺にあったのよか、2回り、3回りも大きい土産物屋が!
 店内に入ってみると、当然の事ながら、店の規模が大きいだけに、甲斐善光寺のところよりも、品揃えが良いわけです。そして僕は見つけてしまいました。全体が鉄で造られた軍配を……。これを見てしまったら、甲斐善光寺で買ったプラスチック製の軍配なんて、子供の玩具にしか見えません。
「店主! この軍配をくれッ!」
「7350円になります」
 アヒャヒョワーッ! この日、軍配だけで1万円近く買っちゃったよ、俺。まったく世界的不況の中にいるとは思えない気前の良さですな。さらには『武田24名将湯のみ』まで購入して、僕らは甲斐善光寺を後にしました。
 うーん、何ともいい買い物をしましたなー。 (つづく)