風林火山特別篇(最終話)

 大通りに出たところで、ジョイトイが僕に呟きます。
「だから俺が言っただろう。こっちにも土産物屋があるだろうから、甲斐善光寺で買い過ぎるなって」
「うるさい。前にキクチやNOVさんと武田神社に来たときには、けっこうな夜で、あの店が閉まっていて、存在を知らなかったことを考えれば、甲斐善光寺での買い物は必要不可欠なものであったと言わざるを得ない。よって、これっぽっちも後悔などしておらぬわ!」
 本当はリグレットだらけですけどね。いらねぇよ、プラスチックの軍配……。
 気を取り直して、最寄りのバス停まで歩いたところ、残念ながら次のバスが来るまでには、30分ぐらい待たねばなりません。それならばと、僕らは駅まで2キロほどを歩いて行くことにしました。
 しかしまぁ、なんですな。鉄の軍配および他の土産物(総重量およそ4キロ)を持って、歩くのは至難の技ですね。
『人生とは重い荷物を担いで、長い道のりを歩くようなものだ』
 と、かの有名な徳川家康公がおっしゃったわけですが、それを実際にやってみると、こういうことになるわけですよ(笑)。うん、悟ったよ。人生って、こんなにも辛いものだったんだね!
 腕がパンパンになりながらも、なんとか甲府の駅ビルまで戻った僕らは、駅ビルで甲府土産の定番である『信玄餅』を大量購入し、帰路に着いたのでした。時刻は午後6時頃のこと。
本来なら甲府で、甲府らしい夕ご飯を食べるつもりだったのですが、特に思い当たるものもなく、また腹も減っていなかったので、僕の運転する車は、一路静岡へ。
 最近、自分で気付いたのですが、僕には知らない道を夜に走ると興奮する性癖があるようでして、そりゃあもう楽しかったですよ。
 甲府の国道を適当に進み、またしても52号線に合流した僕は、静岡にゆるゆると南下。道も混んでいなかったので、8時ぐらいには、清水に到着しました。
 午後8時半。せっかくなので、晩飯も食べて解散しようと、今さらですが、初めてCOCO1に入り、カレーを食べたのですが、野菜もトッピングとして金を払わねば、ルーに入れてもらえないことに、理不尽さを感じましたね。カツがトッピングなのはわかりますが、野菜って普通についているもんじゃないっすかね〜。
 その後、無双祭さん宅、ジョイトイ宅と友人を送り届けて、この旅は終焉を迎えました。
 そんなに力を入れてない企画だったのに、けっこう楽しかったですね。やはり準備に念を入れると、その分ハードルが高くなるので、適当に出かける方が良いのかもしれません。後は当日の運で、おもしろイベントが発生するか否か、ブログのデキはこれ次第ですよ。
 ではでは、次回作でお会いしましょう。
 次は名古屋にリベンジするよ! (風林火山特別篇 完)



風林火山特別篇 Cast


ゲン
ジョイトイ
無双祭


スタッフ


文章:ゲン
シリーズ構成:ゲン
テーマソング:NHK交響楽団が演奏する何か
企画:ゲン
制作統括:ゲン