名古屋リベンジ(第1話)

 読者の皆さんは覚えていますか?
 昨年の春、ゲン、NOV、ホリコ、無双祭、4人の戦士が、名古屋に食い倒れの旅に出て、どちらかと言えば行き倒れになりそうになった旅の話を。
 さらに覚えていますか?
 その道中、栄の街に入る直前、ゲンが、俺をここで車から降ろして単独行動させろと暴れたことを。ええ、もちろんそのときは軽く流されたわけですが、実はあれ、まんざら冗談ではなかったんですよ。
 ではなぜ、ゲンは暴れたのでしょうか? そりゃあなた、雑誌で見たことのあるパチンコ屋が見えたからですよ。
 え、なに? わざわざ名古屋まで行って、パチンコをするこたぁないだろうって? そう考えたあなたは甘い! はちみつのようにッ!
 パチンコの理論を突き詰めると、たぶんこのブログで10回に渡って書いても、収まるか否かといった範疇の量なので、詳細は省略しますが、ある程度は説明しないと話が見えてこないので、簡単に要点を説明しましょう。
 パチンコの発祥の地である名古屋には、パチンコ台を製造するメーカー各社があり、そのメーカーが運営しているパチンコ屋、すなわち直営店があるのです。直営店は、各メーカーが自社の製品を楽しんでもらう為に、釘を甘めに設定していることが多いので、ボッタクリのような店が立ち並ぶ静岡に比べて、たいへんに勝ちやすい環境にあると言えるのです。
 つまり名古屋の直営店でパチンコを打てば、勝つ確率が非常に高いのです!
 パチンカーとなって早10年。そんな夢みたいな場所で、パチンコを清々と打ってみたいじゃないですか!
 そう思った僕は、前回の旅から1年、再び名古屋の街に足を踏み入れる決意をしました。
 しかしここで難点が1つ。僕の友人各位は、とても真面目(?)な方が多く、ギャンブルなどやらないのです。つまり一緒に行ってくれる人がいない恐れがあるわけです。1人で行くと、高速代やらガソリン代やら駐車代金で、たぶん1万5千はかかるので、それは如何なものかと思いますし、何より道中が寂しいしね。
 そこで今回は、ギャンブル好きのニューフェイスに声をかけることにしました。ヤツの名前はケンダマンゆとり教育が生み出した史上最凶最悪の男です。
 さらには、ひょんなことから1人で名古屋市内を観光したいというジョイトイとニーズが一致したので、現地に到着次第解散といった流れで、同行することになりました。
 こうして、よくわけのわからん集団と化した僕ら3人は、ある春のうららかな日、名古屋へと向かったのでした。 (つづく)