名古屋リベンジ(第2話)

 朝8時。ケンダマンがマイカーで僕の自宅に到着。僕の車を駐車場から出して、代わりに彼の車を駐車し、僕の車に2人乗ったところで、ジョイトイ宅に出発。
 こんなしち面倒くさい方法を取ったのは、ケンダマン宅が僕の家より東にあり、西に向かう本日、彼の家に迎えに行くと逆走になるからです。ならば、彼の車で名古屋まで行けば良さそうなものですが、彼の車にはETCが装備されていないので、割引を効かすためには、これが最も効率的なだったわですね。納得してもらえましたでしょうか?
 ジョイトイと合流した僕らは、静岡インターまでひた走り、そこから高速に乗りました。当初の予定では、8時ぐらいに出発し、名古屋着が11時。飲食店が空いているうちに昼食を済まして、午後は夜が更けるまで勝負!……といった予定だったのですが、それが呆気なく瓦解したのは、休憩を兼ねて寄った浜名湖サービスエリアを出てすぐのこと。蒲郡付近で、事故による10キロ程の渋滞に巻き込まれてしまったのです。
 クソッ、これじゃ11時に到着して早お昼を食うはずが、13時過ぎに到着の遅お昼になっちまうぜ!
 僕がイライラしていたときに、信じられない出来事が!
 なんと僕の前を走っていた車が、前の車に追突したのです。すぐに進路を変更して、事なきを得たものの、事故処理×2となったら、後続の車が果てしない渋滞に巻き込まれたのは、想像に硬くありません。
 南無ぅ、と後続車両に合唱しつつ、僕らはさらに西へ。
 追突目撃から、しばらく経過したところで渋滞は嘘のように解消。その後は快適なドライブが続き、12時過ぎぐらいに僕らは名古屋市街へと降り立ちました。しかし、ナビをセットしていなかったので、どちらに行っていいものやらわかりません。
 しかしのぅ、慌てふためいた姿を見せるのは格好悪いからのぅ。
 こうして、とりあえず適当な方向に、如何にも知っているかのように走り出す僕の悪い病気が発動したのですが、なんかこの日は珍しく正しい方向に進んでいたようで、間もなく栄の街に到着。……ここでこのツキっぷり。なんだか今日はいけそうな気がするぅ!
 期待に胸を膨らませつつも、いささか街のど真ん中の駐車場では、料金がエライことになりそうなので、そこはかとなく中央から外れた駐車場に車を停めた僕らは、なにはともあれ昼飯を食うべく、街の中心部へと徒歩で移動。
 向かったのは、例の因縁の店でございます。 (つづく)