名古屋リベンジ(第4話)

 この日の戦場は、サンシャイン栄
 ケンダマンと共に、そちらに向かって行くと、何やら人だかりができています。ちょうど信号待ちになったので、何かと思って覗いてみると、ステージが造られており、小中学生ぐらいと思われる女の子が歌って踊っています。
 横に建て付けられた看板を見ると、『SKY(うろ覚え)48』とあります。『AKB48』の愛知県ローカル版みたいなやつと判断しました。
 それよりも何よりも僕とケンダマンを驚愕させたのは、オーディエンスの面々です。たぶん僕と同い年ぐらいのいい歳した男(おっさん)が、彼女達の歌や踊りに合わせて、振り付けつきで合いの手を入れているのです。超興奮気味に。
「うわぁ、なんだかマジで、これはないですよね」
 異様な光景に首を傾げる僕に、横からケンダマンが言いました。
 うむ、ゆとり教育世代とはいえ、そのへんの感覚は俺とずれていなかったようで、安心したよ。
 連中の毒気に当てられながらも、僕とケンダマンサンシャイン栄に突入。
 僕の狙いは、もちろん『ぱちんこキン肉マン』です。
 ああ、ようやくパチンコの聖地で遊戯ができる。それも大好きなキン肉マンを。僕は幸せだなぁ。
 今日は験を担いで、行きの道中、ずっと『キン肉マン超人大全集』をかけてきたから、きっと当たるだろうね!
 ……さっきの連中より、お前の方が狂気染みていると思った画面の前のあなたは、賢明な方だと思います。
 この日は金曜日だったので、キンとかけて、ちょうど『キン肉マン』がイベント対象機種(よりよく回る調整になっている)だったので、もう言うことなしですわ。それにしても、金曜日だからキン肉マンをイベント機種にするって如何なものよと、読者の皆さんは、思うかもしれませんが、まぁ隙間産業のやることなんで、あんまり突っ込まないでやって下さい。ああ、僕はもうそんな安直さに慣れましたけど。
 さっそく座ろうとするも、さすがに大人気かつイベント対象機種のキン肉マンとあって、そうそう空き台がない程の盛況ぶり。こりゃとてもケンダマンと並んで打つのは不可能だろうと、僕らは別れて座ることに。
 通路をウロウロすること、約4往復。ようやく空いていた台を発見し、素早く席を奪うと、さっそくプレイを開始。
 詳細を書いても興味のない方には、まったくもってつまらない文章になるので、詳細は省き、約5時間後のサンシャイン栄にワープしましょう。
「燃えた、燃え尽きたよ、真っ白にな……」
 名古屋でまさかの明日のジョーオチ! 次回へと続きます。 (つづく)