名古屋リベンジ(最終話)

 よくよく考えれば当然なのですが、ジョイトイがいる企画で、僕がトリを飾れるわけがないんですよね。ったく、いつになったら、ジョイトイを越えられるんですかいのぅ。ヤツの壁は高いですよ。
 あ、そうそう。今回の文章が通常より少ないのは、もともと1回の更新分の文章として書いていたものを、執筆中にちょっと長くなってしまったので、急遽2話に分けたからではありません。そうすれば1週間、文章書くのをサボれるじゃん、とか決して思ってないので、ご承知おき下さい。
 それはさておき、場面を3月某日、夜の10時の名古屋市街へと戻しましょう。観覧車を降りた僕らは、いよいよ駐車場に向かい、静岡への帰路へと着きました。
 高速にのったぐらいのところだったでしょうか。ふと思いついて、僕はジョイトイに訊ねました。
「そういや、おみゃーさん、俺とケンダマンがパチンコを打っている間、名古屋を色々と見て回ると言っていたが、いったいどこに行きなすったね?」
 すると、彼から帰って来た返答は、驚愕するべきものでした。
「ああ。デニーズに入って勉強していたよ」
「なッ!? ……いったい何ゆえ?」
「フフフフ。よくぞ聞いてくれた。実はもうじき仕事の関係で、とある試験を受けなければならないんでな。それに備えて、勉強していたってわけさ。ごっつぁんです」
 いやいやいやいや。そう言うんではなくて。ファミレスに入って勉強するのが、何となくオシャレなのは分からんでもないが、なぜ、わざわざ名古屋まで行って、静岡にもあるファミレスのデニーズで、勉強をするんだって話だよ。せっかく名古屋まで来たんだから、名古屋でしかできないことをやった方が、絶対に良いと思うんだけど(パチンコも静岡でもできますが。笑)。
 それに効率よく勉強するんだったら、家で普通に勉強していた方が、往復の手間もかからん分、金銭的にも、時間的にも絶対に良いって! 
 まったく雲上人ジョイトイ様のお考えは、複雑怪奇にございます。
 しかしまぁ、気持ちよく一緒に来てもらったので、あまり強くは、僕も突っ込めませんでしたけどね。
 いいか、ケンダマンよ。笑いとはこうして取るものだ。それに比べてワラジ豚カツも進んで食わないようなお前は、まだまだ尻の穴が青いってことだ。反省しろ。
 こうして、せっかく僕が決め技として、サンシャイン栄の観覧車でぶっ放した波動砲も、ジョイトイの前に霞んでしまったまま、僕の名古屋興行は終焉を迎えるのでした。誰も考え付かないよ、名古屋まで来てファミレスで勉強なんてよ。 (名古屋リベンジ 完)


名古屋リベンジ Cast


ゲン(末期の高所恐怖症)
ジョイトイ(魁! デニーズ塾!)
ケンダマンゆとり教育の権化)


スタッフ


文章:ゲン
シリーズ構成:ゲン
テーマソング:『キケンだ、キケンだ、ケンダマン
企画:ゲン