鉄腕Bダッシュ! (第1話)

 4月下旬のこと。私は頭を悩ませていた。
 美食倶楽部の会員達に、2009年のGW初日となる5月2日に召集をかけたものの、何をしていいものか、いつまで経っても一向に思いつかなかったからである。
 最近、旅企画ばっかりだから、そろそろ違う企画をやらないことには、ブログの読者に飽きられてしまうのぉ。しかし、最近、みんな落ち着いてきちまいやがったから、突飛なことや、罰ゲームをやると嫌がれるんだよにゃぁー。
 そんなジレンマを抱えていたせいで、企画が制限されてしまうのである。何とか規制を縫って、おもしろ企画を立案しなくては(なんだかパチンコメーカーの開発者みたいね)。
 私は企画の構想を頭で練る。つまりは、罰ゲームがなくて、みんなが盛り上がって、旅企画でなければ良いのだ。
 とはいえ、理屈はわかっていても、実際にそれらの条件を満たす企画を考案するのは手間である。なにせ『とんねるず』で育ったわけだから、『笑い』=『誰かがひどい目に遭う』といった概念が拭いきれないのだ。
 それでも悪戦苦闘しながらも、足りない脳で何とか捻り出した企画は、下記のとおり。


 参加者を2チーム(東軍・西軍)に分ける。
 東軍は静岡の東へ、西軍は静岡の西へと向かう。
 行く先々で、これはと思ったおもしろい土産物を3つ買う。
 おもしろい土産物の『おもしろい』は広義である。また値段は制限しない。
 夕食会の始まる午後7時までに集合場所に戻らなければ、強制的に敗北となる。
 夕食会から参加する2人のメンバーが優劣を決する。
 その際、両チーム1品ずつ提出し、先に2勝した方が勝ちとなる。
 勝利チームは、敗者チームの土産物を収めることができる。


 むー、盛り上がるどうかは知らないが、雁字搦めの制約の中で創ったから、こんなのが限界であろう。
 私は自身が立案した企画の盛り上がりに不安を覚えながらも、当日を待つことにした。
 ちなみにタイトルは某テレビ番組からパクったが、企画自体は完全にオリジナルだから勘違いしないで欲しい。なんとなく2チームに分かれて、色々するところが似ていたから、それで名づけてみたのだ。 
 次回から文体を元に戻して、話を続けてみたいと思う。 (つづく)