ゲン、ひこにゃんと戯れる（第１話）

　猛暑極まる８月中旬。美濃出兵から１ヵ月が経過した頃、再び僕の旅の虫が騒ぎ出しました。
　またそろそろどっか行きてぇな、と。
　とはいえ、休日高速料金一律１０００円になってからというもの、甲府、長野×２、岐阜と、ちょこちょこと静岡から日帰りできそうな場所に出かけていたので、当初から行きたかった場所は、既に制覇してしまったのです。
そこで僕は、日本地図を開き、改めてどこか良い都市はないかと探してみます。
　ちなみに選考基準は、
１、 歴史的価値のある都市（有力戦国大名縁の土地であることが望ましい）
２、 美味しそうな名物（食べ物）がある都市
３、 魅力的な土産物がある都市
４、 その他、何か引かれるものがある都市
　と、いったところ。
　それを念頭に、地図を眺めたところ、目に付いた都市がありました。
　タイトルを見た時点で、読者の皆さんは薄々気付いていたかと思いますが（笑）、滋賀県は彦根市です。
　彦根には、国宝指定の名城彦根城があるばかりか、今をときめく『ゆるキャラ』である『ひこにゃん』の発祥の地でもあり、心引かれるものがありました。
　さらに少し足を伸ばせば、僕が敬愛する信長様の最後の居城であった安土城跡もあるので、ポイントが高いのです。もっと言えば、滋賀には近江牛なんていう名産もあるわけで（オールドファンにしか分からないかもしれませんが、『さよならマーチの旅』でのリベンジですね）。
　こいつはもう、次の旅は彦根しかない！
　そう心に決め、あとはどのタイミングで、いつもの連れに声をかけようかと考えていたときのこと。まさかのメールが無双祭さんから届いたのです。
『もし良ければ、今度、彦根に行かない？』
　まさに以心伝心！　これぞシンクロ！　さすがに俺と誕生日が２日しかずれていない酉どし・山羊座だけのことはあるね！
　僕は二つ返事で誘いを承諾しました。
　最初の息があったこともあり、話はトントン拍子に進み、９月１２日（土）、僕と無双祭さんに、ジョイトイも加えた３名は、滋賀を目指すことになったのでした。
　なんか最近、似たような企画ばかりでごめんよ。　（つづく）