デッドリードライブ 〜天橋立篇〜(第6話)
傘松公園の麓に戻って来た僕らは、先程、
「対岸まで、モーターボートは如何ですか?」
と、声を掛けてきてくれた方々がいるスポットへと向かいます。
案の定、また声を掛けられたので、すぐに出発することを確認した上で、片道6百円(だった覚えがある)を支払ってボートに乗りました。
間もなくボートが発進。実際に歩いた苦労が身に染みているだけに、風を切って走るのは、爽快そのものでした。無双祭さんもまったく同じ感想だったので、天橋立に行った折には利用することを強くオススメします。
5分もかからずに対岸に到着したので、僕らは一目散に駐車場へ。そうしたところ、なんとか制限時間の5時前に戻れました。まぁなんですか、駐車場に車が封印されるような惨事にならなくて良かったよ。
メインの観光を終えて、ホッとしたのも束の間、朝の出発から、琵琶湖の道の駅で『鴨そば』しか食べていない僕らは、けっこうな空腹状態に陥りました。
そこで来る途中に、ショッピングモールがあったので、そこまで行けば何かはあるだろうと思い立ち、立ち寄ってみることに。
馬鹿にするわけじゃありませんが、自分達の住んでいる街にあるショッピングモールと比べて、規模の小さいものでした。まぁ人口と比例している感じですかね。
最上階がグルメ街になっていたので行ってみると、そこには3軒の飲食店がありました。洋食屋、とんかつ屋、天橋立付近の名物を扱ったような和風飲食店の3つです。
ええ、普通の精神状態なら、和風飲食店を選ぶのが正解なのでしょうが、疲れのせいか、「ゲン君は、どれを食べたい?」
と、聞かれたときに、僕は本能の赴くまま、
「洋食屋のエビピラフプレート」
なぞと応えてしまいました。
無双祭さんが、大変心外な顔をした上で、和風飲食店で若狭地方名物『鯖の押し寿司』を購入することで、自分の気持ちを抑えて、僕の意見を優先するよう振る舞わせてしまったことを、本当にすまないと思いました。
まぁエビピラフプレートも、それなりに美味しゅうございましたけどね。
その後、食事を終えた僕らは、一度別れて、ショッピングモール内を自由見学したのち、6時に再び集合。
到着から現地滞在時間3時間にて、帰路に着いたのでした。
来たときと同じ時間が掛かったと仮定しても、清水到着は午前1時(笑)。俄然、盛り上がって参りました! (つづく)