デッドリードライブ 〜天橋立篇〜(第7話)

 復路に突入し、ここまでやって来た道を引き返す僕ら。
 同じ道なんですけれども、日が暮れて夜道になったので、雰囲気がガラリと変わった気がしました。
 まずは高速の入り口のある木之本ICを目指し、一般道を激走しているときに、無双祭さんから、こんな提案がされました。
「あのー、もし良ければ岐阜の繁華街を経由して帰ってもいいでしょうか?」
 むむっ、只でさえ帰宅予想時刻が午前1時だというのに、岐阜に寄っていては、いよいよ家に着くのが、明け方近くになってしまう!
 さすがに明け方近くに帰宅するのは、日曜が1日潰れてしまう可能性が高いので、躊躇してしまいました。
 しかしながら、岐阜の繁華街は大変華やかで面白い店が多いこと。何より運転を頑張っている無双祭さんが寄りたいと言っているのであれば、そこは汲むのが漢であろうというもの。そんな考えから僕は岐阜行きを承諾しました。
 午後9時半頃。ようやく一般道を抜け、木之本ICに到着。そこから高速道路に乗り、一挙に岐阜羽島ICへ。本来ならば、岐阜各務原ICの方が岐阜の繁華街に近いのですが、各務原ICへは岐阜羽島ICより幾分か遠く、高速料金が割り増しになるため、下道を走る覚悟で、僕らは岐阜羽島ICで降りたのです。
 ややこしく書きましたが、まぁ節約のため、やや遠くのICを利用したっちゅーわけです。
 岐阜羽島から、岐阜の繁華街へは、およそ10数キロの道のりがあり、結局岐阜の繁華街に到着したのは、11時半になってからのことでした。
 適当な駐車場に車を停めたところで、僕は無双祭さんに言いました。
「あんまり遅くなっても良くないね。今の時刻が午後11時半だから、1時間後の12時半に、ここに集合でいい?」
「ああ、それでいいよ」
 あっさり僕の意見が承認されたので、2人は分かれて夜の街へと行きました。この1時間、無双祭さんが、どこへ行ったのかは定かではありません。ちなみに僕は、5時に夕飯を食して以来、何も口にしていなかったこともあり(ブログ的には、夕食は前回の話なんですけどね)、大好きな蕎麦屋に行くなどして楽しみました。
 僕の行った蕎麦屋は、お世辞にもキレイとは言えなかったけど、女将さんが人情味のある方で、味もまぁまぁ美味しかったので、満足行く岐阜繁華街徘徊となりました。
 12時半。時間通りに、駐車場で待ち合わせた僕らは、いよいよ最後のドライブへと移ります。
 ここからが本当のデッドリードライブだぜッ! (つづく)