デッドリードライブ 〜天橋立篇〜(第10話)

 『ときめきメモリアルCD』で覚醒した無双祭さん。愛知県と静岡県の県境でCDは終了したものの、その効果を持続させ、しばらくは順調なドライブが続きました。しかしながら、体力は当の昔に尽きていたのでしょう。彼を待ち受けていたのは、避けられぬ破滅への道。睡魔再来でした。
「くっ、不覚……またしても眠くなってしまった」
「大丈夫かい、無双祭さん? こうなったら、近くのコンビニのあるサービスエリアに立ち寄って、『眠眠打破』でも飲むかい?」
「『眠眠打破』って、あの鼻血が止まらなくなるやつ? いやだ、いやだ、あればっかりはごめん被りたいね」
 おそらく彼の脳裏には、かなり前の企画(平成18年8月頃実施)『さよならマーチの旅』(ブログに載っているよ)において、睡眠不足を解消するために、僕が1日で数本の『眠眠打破』を服用した結果、夕食に立ち寄った鰻屋で鼻血が噴出し、止まらなくなった事件が浮かんだことでしょう。
 眠眠打破は友達! 服用の仕方さえ間違えなければ、怖くないよ!
 眠眠打破は1日1本まで!
 そんな形で訴えるものの、無双祭さんの意思は固く、それだけはなんとか避けたいとの申し出。しかし、この時点での彼の体力の低下具合を考えたら、のど飴やガムなどでは、到底睡魔を追い払えるとは思えません。
 いったいどうしたら無双祭さんの目を覚ますことができるんだ!?
 試行錯誤を重ねる僕に、無双祭さんが、そっと告げました。
「こうなったら仕方がない。とっておきを出すとしよう」
「とっておき?」
「これさ」
 無双祭さんの取り出した『とっておき』たるや如何に!?
 次回、衝撃の最終話です。 (つづく)