天下分け目の関ヶ原(第3話)

 平成22年10月9日(土)、3連休の初日とあっては、高速道路が混むのは目に見えていたので、僕は最近では早めの出発となる朝6時に家を出ました。いやはや、学習してるね!
 もはや当ブログでは、説明の必要もないくらいに恒例となりましたジョイトイ宅経由、無双祭さん宅のルートで仲間を迎えた僕は、清水ICへと向かいました。
 しかしながら、3連休初日の混雑は僕の想像を越えたもので、岡崎、豊田ジャンクションなどで、ちょいちょいと渋滞にまきこまれた後、一宮で約10キロ、通過に1時間かかる渋滞に巻き込まれ、さらには名神高速道路と北陸自動車道との分岐点で大渋滞と、本来ならば、3時間半ほどで到着できる距離を、4時間半強かかって(SAでの10分程の休憩の含む)、ようやく長浜ICに到着。
 そこから北東に車を走らせること約20分。小谷城跡へとやって来ました。小谷城は山城でしたから、史跡見学をするためには、山登りをしなければなりません。僕らは麓にある公園の駐車場に車を停め、山道を歩き始めました。
 すると、至るところに『来年の大河ドラマの主人公、お江生誕の地』などと書かれたノボリが立てられていました。
 おいおい、確かに生まれた土地かもしれないけど、たぶんこの子は、物心がつく頃には、母親の再婚相手である柴田勝家のところに、連れて行かれたから、ほとんど本人には故郷みたいな意識はなかったんじゃねぇの?
 必要以上に立てられたノボリ、さらには観光客のため、急ピッチで進められる道路工事を見て、僕は漠然と、そんなことを思いました。
史実における当人の立場とは関係なしに、観光客を呼び込み、金を落とさせ、地域を活性化ためには、どんな手段をも選ばないやり方に嫌気が差しました。まぁ、地方都市なんて、どこもそんなもんか。
 と、あんまり批判的なことを書いて、万が一にも関係者の目に入り、嫌な思いをさせても悪いので、この辺にしておきましょう。
 雨が降りしきる中、僕らが山道を登っていくと、山腹にある中継地点まで1.6キロとのこと。
 ええッ! 雨の中、山道を少なくとも往復で3.2キロも歩かなきゃいけないのッ!
 生命の危機(笑)を感じた僕は、必死で『もうこの辺で引き返そうオーラ』を出すわけですが、他の2人の『せっかく来たんだから、しっかりと上まで行こうオーラ』にすっかりと飲み込まれてしまい、渋々歩いていくことに。
 その道中、事件は起こりました。なんと後ろから車が来て、僕らを追い抜いて行ったのです。しかも3台も!
 え、ここって車で行けるのところなの!?
 混迷を極める最初の目的地。次回に続きます。 (つづく)