美食倶楽部グルメツアー(第3話)

 ジョイトイの暗躍で、みのぶんにおいて、『家族そば』にチャレンジしなければならないような空気になってしまった僕は、無双祭さんに意見を求めてみます。
 だって、昼飯からデカ盛的な物にチャレンジして、せっかく美味しいものを食べるはずの夕飯で腹がいっぱいだったら、元も子もないですからねぇ。
「無双祭は、家族そばにチャレンジしなくても良いと思いません?」
「いや、あっしはせっかくなんで試してもいいんじゃないかと思う」
 ……3対1では、分が悪いですね。
 空気を読めない感じになっても嫌だし、ブログ的にはオイシイと思ったので、僕は家族そばに承認することにしました。
 僕は覚悟を決めて、注文を聞きにきた店員に言いました。
「家族そばの5000円の方(高い方)で」
「わかりました。家族そばの竹ですね」
「はい。それです」
 この店の松、竹の序列は、一般とは異なり、松>竹ではなく、竹>松になっているのです。
……まぁ、普通なら、それだけの話なのですが(笑)、この企画には、ジョイトイも参加しているので、話はこれで終わりません。
 まだ僕の注文を聞いて、オーダー表に店員さんが注文を転記しているにも関わらず、彼は結構な声量で話し始めました。
「なぁなぁ、普通さ、松の方が竹より高価な品物を表さねぇ?」
 そんな彼の発言を、店員さんが耳に止め、
「あれ、ご注文は松ですか?」
 などと聞き返してきて、ちょっとややこしい事態に。
 僕が間髪入れずに、
「いや、竹で結構です!」
 と、言ったので、そのまま店員さんは去っていき、オーダーは無事に終わったのですが、ここで問題なのは、なぜジョイトイが、店員がまだいるときに、オーダーミスを思わせるかのような発言をしてしまうのかということです。
 ……まぁ、天然なんで、仕方がないんでしょうけど、もうちょっと周囲の状況に気を配れると良いかと思います。
 そんな残念な事態もありましたが、間もなくテーブルに運ばれてきた、この日の蕎麦は、よくできており、約5人分ありましたが、飽きることなく美味しく食べることができて良かったと思います。
 食事を終えた僕らは、いよいよ運命のクジを引くことにしました。 (つづく)