美食倶楽部グルメツアー(第8話)

 見学を終えて、入り口付近に戻って来ると、受付にいた男性職員が僕らのもとにやって来ました。
「あのー、今からちょっと出かけてしまうので、こちらの施設にカギをかけます。ご承知おき下さい」
 え、そんな自由に閉館しちゃっていいの?
 驚いている僕を尻目に、職員の方は説明を続きます。
「ああ、そうそう。秘宝館の方は、カギをしていきませんので、どうぞゆっくり見学していって下さい。え、そっちの施錠ですか? いつもこんな感じで、開けっぱなしで出ちゃうこともしょっちゅうあるので、気にしないで下さい。トイレは秘宝館の下の方にありますので、自由につかって下さいね。では、我々はこれで」
 あー、なるほど。かなりほのぼのとした文化圏なわけですね。
 極楽苑を出た僕らは、併設された秘法館へと向かいます。
 秘宝館は、先述したとおり、性に関する様々なグッズや銅像が……って、こんなこと詳しくブログに書けるか(笑)!
 まぁ、なんですか。けっこうキワドイ物が多かったので、気になる方は、実際に現地に行って、ご自分の目で確かめられるのが、よろしかろうと思います。あっ、ちなみに18禁なので、当ブログの読者の方で、それ以下の方は18才になってから行ってみて下さいね。
 くそっ、秘宝館め。インパクトはあったものの、あんまり尺にならなんだ。こういうことがあるから、下ネタ系の企画って怖いんだよねぇ。
 秘宝館を出たところで、時刻は午後2時半。
 さすがにまだ沼津に向かっても、時間を持て余すと思った僕は、他のメンバーに提案しました。
「ねぇ、このまま西伊豆に抜けて、土肥金山にでも行かない?」
「ん? 前に行かなかったか?」
 疑問を呈したジョイ土肥に、僕は応えます。
「あー、確か10年ぐらい前に行ったっけな。でもあのときは、ゲオルグ氏が4時間かけて午後2時くらいに、土肥金山にたどり着くや否や、『6時までに帰らないと親父に殺されるっす』とか、わけのわからないことを言い出して、全然ゆっくりできなかったんじゃないっけ」
「そういや、そんなこともあったな」
「まぁ、そんなわけで、今回こそゆっくりと土肥金山を堪能するべく、もう1回、行ってみようや」
 僕の意見に、ジョイトイはもちろんのこと、無双祭さん、ホリコも賛成してくれたので、僕らは中伊豆から西伊豆へと向かい始めました。
 果たして、僕らは無事に土肥金山にたどりつけるのでしょうか? (つづく)