デッドリードライブ 〜飯田篇〜(第7話)

 152号線に入って間もなく、名探偵コナンが犯人暴きをするために大人である僕に麻酔銃を打ち込み……すみません、まぁ要するに眠ってしまったわけです(このネタ、けっこう使うな……)。
 1時間ぐらい混濁した意識が続いたでしょうか。
「ゲン君、あそこに道の駅が見えたから、そこで昼食にしよう」
 との無双祭さんの声で、はっきりと目が覚めました。
 時計に目をやると、午後1時。なるほど、昼飯時ですな。
 無双祭さんが見つけたのは、過去に当ブログの企画でも何度かお邪魔したことのある天狗のモニュメントがある長野県飯田市南部の道の駅。寄ったことはあれども、本格的に飯を食べたことはないので、お手並み拝見といったところです。
とは言うものの、3時間前にパンを2つ食べた上に、ついさっきまで眠っていたので、そうそうお腹も減ってはいなかったんですけどね。
 何はともあれ豪雨の中、無双祭さんの差す傘に入れてもらい、僕はトイレから食堂へと次々と移動します。
 え、傘ですか? 持ってきちゃいませんよ。家を出るときに雨が降っていない限り、僕が傘を持っていくわけないじゃないですか。何かあれば買えばいい。この信念に基づき行動した結果、家に幾つのコンビニ傘があることか。……反省。この日は北日本を中心に大雨で、新潟で堤防が決壊してドエライ洪水が起こっていると聞いたので、傘を持っていくべきでした。迷惑をかけた無双祭さんには、本当にすまないことをしたと思っています。
 何はともあれ昼食へ。あまりお腹が減っていなかった僕は、それでも信州に来たのだからと『天ざる』を、無双祭さんは『ざる蕎麦』、『伊那ローメン』、『おやき』を注文。
 結果から言うと、僕の『天ざる』は、道の駅で頼んだものにすれば、まぁ悪くはない味だったのですが、つゆの量が少なく、最後の方には、すっかりつゆがなくなったので、そこが著しいマイナス評価ポイントと言えましょう。
 無双祭さんの方は、『ざる蕎麦』はまぁこんな物。『伊那ローメン』は焼きそばと似て否なる食感で美味い。『おやき』は自分が頼んだものと違う物が中身に入っていて、それが彼の苦手な物だっただけに、腹の虫が収まらぬ、と言う評価でした。
 うーん、自分で頼んだ物が不味い分には、まだ諦めがつくけれど、オーダーミスで嫌いな物が入っているとは、相当に凹まされますな。
 この道の駅で、無双祭さんにおやきを販売した職員には、猛省してもらいたいと思います。飯を食べ終えたところで、僕らは再び貧乏神神社へと出発しました。 (つづく)