魁! 無双祭塾!(第4話)
ひたすら北を目指す僕ら。
ここでひとつ、清水を出発して間もなく行われた一幕を紹介しましょう。
車内において、僕と無双祭さんが、本日の順路について話し合っているところです。ちなみに僕は、以前に行った観光地だけでは新鮮味がないため、上越から富山方面に向かって行ったところにある『親不知子不知(おやしらずこしらず』に行けたら行きたいと申し出ておりました。
親不知子不知とは、日本海側にある絶景……だと思って行ったところ……詳しくは後にしましょう(笑)。まぁ、この時点で、僕が1つの観光スポットであると思っていたと考えて下さい。
とはいえ、親不知子不知は、上越から少し離れたところにあります。あくまでメインは上越観光となるので、
「上越に行くまでの道のりが順調なら、最初に親不知子不知に行き、その後、上越に戻ってゆっくり観光しましょう。でもって、道中で渋滞とかにはまって時間が取れそうになければ、親不知子不知は中止して、いきなり上越市内観光から始めましょう」
「そうだね」
と、いうことで話がついていたのです。
そして、前回の更新でもお伝えしたとおり、東名高速に慣れてしまった僕らには、空き過ぎるほど空いた山梨・長野・新潟での高速道路の旅は順調に進んだ結果、八ヶ岳サービスエリアを出てから、およそ2時間後の午前11時、上越に到着したのです。
そこで当初の予定どおり、僕らは親不知子不知へと向かいました。
標識を見たところ、最寄のインターである『親不知』までは、およそ50キロ。
無双祭さんが、ぼやきます。
「地図で見た感じ、20〜30キロぐらいと思ったけど、けっこう距離があるね」
「俺もそのくらいかと思ってたよ。でもこのぐらい高速が空いていれば、カッ飛ばしていけば、まぁすぐ着くさ」
こうして80キロ制限の道路を、それなりのスピード(笑)で走行していた僕に、間もなく恐怖のときが訪れることになろうとは、このときは思いもしませんでした。
戦慄の次回に続きます。 (つづく)